Market Hack

マネックス証券主催「米国株4夜連続セミナー」のご案内

4夜

マネックス証券では「米国株4夜連続セミナー」を5月30日から6月2日にかけて開催します。予定は:

第1夜 5月30日(火)「広瀬隆雄のやっぱり米国株!」広瀬隆雄
第2夜 5月31日(水)「米国株超初心者セミナー」西尾貴仁氏
第3夜 6月1日(木)「これから始める米国株投資」春山昇華氏
第4夜 6月2日(金)「世界のお金の流れから読む、今注目の米国ETFとは」渡邊雅史氏

となっています。詳しくは下の紹介ページを見てください

米国株初心者の方も大歓迎! 米国株4夜連続セミナー


テスラ 7月からカリフォルニアのフリーモント工場でモデル3の量産を開始

テスラ(ティッカーシンボル:TSLA)の「大衆車」、モデル3の量産が今年の7月からカリフォルニアのフリーモント工場で開始されます。

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モデル3の価格設定は390万円、モデルSは757万円、モデルXは917万円です。(いずれも為替を1ドル=111円で換算)

現在のテスラの経営目標は、モデル3を年間50万台製造することです。現在の主力製品であるモデルSとモデルXの合計の年間生産台数は10万台なので、これはかなりアグレッシブな目標と言えます。

テスラは2020年までに年間生産台数100万台を目標としています。また最近の株価の上昇で「2027年までに200万台を売り上げるというシナリオが、株価に織り込まれてしまっている」とするアナリストも居ます。

TSLA

そのシナリオだと現在の米国の自動車販売台数である年間1,700万台が今後も変わらないとすると12%近いマーケットシェアを獲得する計算になります。また、生産台数でBMWを上回り、メルセデス・ベンツとほぼ肩を並べる計算になります。

今回、モデル3の量産に入るにあたって、テスラはプロトタイプの量産というステップを省略しました。これは出荷を急ぐための判断ですが、ひょっとすると量産に入った後で不具合が発見されるリスクがあります。

またネバダ州に建設中の巨大なバッテリー工場、ギガ・ファクトリーが予定通りちゃんと立ち上がることがモデル3の量産を可能にする前提条件となっています。

いまのところ先行投資負担が大きすぎてテスラは利益を出していません。

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モデル3がアメリカ中を走り回るようになると、現在ある約850ヶ所、5,500台のスーパーチャージャー(=ガソリンスタンドの給油装置のようなもの)を2倍に増やす必要があります。またテスラの整備のためのサービス・ステーションの数も、営業拠点の数も足らないでしょう。

話が脱線しますが、テスラのスーパーチャージャーは、とんでもないロケーションに設置されている場合もあります。普通、クルマで遠出をするときは、ガソリンスタンドで給油する際にちょっとトイレを借りて、ついでにコーヒーとかスナックを買うのが当たり前ですが、テスラのスーパーチャージャーにはそのようなアメニティが無いところも多いです。

スーパーチャージャーは「充電が早い!」と言っても、30分、待たされます。吹き晒しの、何もない駐車場のような場所で30分待たされるのはきついです。

そこでワイフと「このスーパーチャージャーの前に、ちょっとしたコーヒーショップを出店してはどうだろうか?」というようなことを話し合っています。

1849年にカリフォルニアでゴールドラッシュが起きた時、いちばん儲けたのは金鉱に押し寄せた人々ではなく、彼らにジーンズを売った「Levi's」、つまりリーバイ・ストラウスでした。

だからテスラで儲けることを考えた場合、最善の方法はテスラ株を買うことではなく、「コバンザメ商法」かもしれないのです。

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ビットコインをはじめとする仮想通貨がナイアガラ 通貨発行権を牛耳ることを夢見るアナーキスト達が跋扈しているうちは仮想通貨はメジャーになれない

ビットコインをはじめとする仮想通貨が軒並みナイアガラ状態になっています。

仮想通貨は「勝手に鋳造量を増やして、その価値を薄めることが出来ない」ので、政府が出す通貨より安全だと考える人たちが居ます。

またひとつの主体が、中央集権的にそれをコントロールするのではなく、分散型(distributed)なので安全だと考える人たちも居ます。

歴史を紐解けば、政府から市民の手に貨幣鋳造権を移譲しても悪い事は起こるし、分散型通貨にも不便な点は幾らでもあります

だからそれらの特徴を「こっちのほうがゼッタイに良い」と考えるのは、単に歴史を知らない無知。

かつてアメリカには8,370種類のドル札が流通していました。

その理由は昔、銀行の設立は各州の許可制だったからです。したがって「この人は信用できる」、あるいは「この紙幣は信用できる」という評判をユーザーから獲得できる者であれば、自ら通貨の発行権を握ることができたのです。

このような「あの人は信用できる!」という評判のことをgood faithといいます。なお、faithには信頼という意味の他に信仰という意味もあり、「これは安全だ!」という思い込みが、いかに盲目的信心と紙一重か? ということを物語っています。仮想通貨の世界では、それがデジタルに置き換わっただけです。

これらの通貨発行者は、連邦政府などから監督、指導されていませんでした。(これは現在の仮想通貨の状況と酷似しています)

すると「これ以上、通貨を発行するとキケンです!」というような忠告をする人も居なかったわけで、ユーザーの盲目的な信頼さえ獲得すれば、輪転機でどんどん自分の紙幣を印刷し、流通させることが出来たのです。

なお、当時のシステムと現在の仮想通貨を比較すると、当時の方がまだマシだったという評価をすることができるかも知れません。なぜなら、昔、アメリカは金本位制度だったので、「ドルの価値は何処へ行っても同じ」はずだったからです。

しかし現実にはアメリカ経済全体の発展のペースより、金生産のペースの方が遅かったので、決済に必要な通貨量に対し、金貨は全く不足していました。

西部劇に出て来るような無法地帯を、沢山の金貨を抱えて旅行することは不便です。かといって、どこかの銀行が発行したうさんくさい紙幣は、他州へ行くと、そもそも受け付けてもらえないか、もしそれを受け付けてもらったとしても、大きなディスカウント、つまり価値を割り引くことを要求されたのです。

商人が、このようにディスカウントでしか取引をしなかった背景として「たぶん、あそこの銀行は金庫にゴールドの準備がじゅうぶんでないにもかかわらず、裏付けになるゴールドの準備以上の紙幣を刷っている」という勘が働いているからです。そして多くの場合、それは事実でした。

このように通貨の価値自体が盲信によって維持されていたため、何かの拍子にその信頼が崩れると、しばしばパニックが起こりました

一例として1893年のパニックの際には360の銀行が倒産しました。その大半は、慌てた預金者が、「ゴールドで引き出したい!」と銀行の窓口で要求し、たまたまその店舗の十分なゴールドの準備がなかったので、「もうありません!」ということになった瞬間にその銀行の発行するドル札が無価値になったからです。

どんなに保守的に、正直な商売をしようとした銀行家でも、社会全体にパニックが走り、たまたま自分の支店のひとつでゴールドの準備と人々の換金要求がミスマッチを起こしたら倒産の憂き目にあったのです。

仮想通貨の中には、ちゃんとしたものもあるかもしれないけど、パニック時には無差別攻撃的に、全てがとばっちりをうけます。

よくビットコインをはじめとする仮想通貨の信者は「政府が勝手に通貨を発行するのは、けしからん」と言いますが、実は連邦準備制度理事会(FRB=アメリカの中央銀行)が出来たのは今から僅か103年前です。それ以前は、無法地帯だったのです。

「それじゃあいけない」ということで、苦心惨憺の末に、金融パニックへの反省として、FRBがこっそり設立されたのですが、「中央の権力」というものに対する猜疑心が当時も強かったので、結局、「中央銀行」とか「合衆国銀行」というような、権力をイメージさせる名称はつけられなかったのです。

仮想通貨で使用されるブロックチェーン・テクノロジーは、エレガントなシステムには違いありません。

しかし仮想通貨に対する僕のもともとの期待は、「スマホでサクサク決済できる」、「小銭を持ち歩かなくても良い」、「決済コストが極めて小さい」などの利便性が実現できるんじゃないか? という期待から出たものであり、政府の横暴から逃れる、キャピタルゲイン狙い……云々の議論は、僕にとってはどうでもいいんですね。

それより「FRBは、けしからん」というような反政府主義者やアナーキスト達が仮想通貨ブームに関与している事の方が、よっぽど憂慮すべき事のように思います。

まっとうな方法で、いまの社会の仕組みの中で富を築くことができなかったので、バーチャルな世界で「逆転」を夢見る……そういう痛い連中ばかりが跋扈している間は、仮想通貨の未来は明るくないです。

一例としてビットコインの処理速度は、パスモより10倍以上も遅い(笑)

これをまずなんとかしてくれないと、ビットコインが世界にあまねく普及するなんてコトは、到底、期待できないわけで。

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エリー運河に学ぶインフラストラクチャの影響 新しいインフラストラクチャが出来たのなら、いろいろ工夫した者が勝ち

エリー運河は1817年に構想されたインフラストラクチャ・プロジェクトです。

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アメリカは欧州からの移民により発展した国ですが、それらの移民はボストン、ニューヨーク、フィラデルフィアなど東部の沿岸部に先ず入植しました。

これらのアメリカ東部の都市はアパラチア山脈によって中西部と分断されていました。アメリカは「西へ、西へ」と開拓を進めるわけですが、アパラチア山脈が邪魔して東部と西部は経済的に分断されていたのです。

ニューヨークのハドソン川は北のアルバニーに伸びています。そこから西へ向かう経路だけが、アパラチア山脈に邪魔されない、平坦なルートでした。だからそこへ運河を掘る計画が持ち上がりました。アルバニーから、五大湖のひとつであるエリー湖に面するバッファローまで、延長584キロの運河が構想されたのです。

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エリー湖とハドソン川は172メートルの水位差があります。そこで幾つもの水門を設け、水位差を克服する工夫がなされました。

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この運河は1826年に開通しました。

この運河の開通は、アメリカの経済を大きく変えました。

まず東部ですが、運河開通前のニューヨークは、後背地に乏しく、市場へのアクセスが不十分でした。だからライバルのフィラデルフィアの後塵を拝していたのです。しかしエリー運河の開通でシカゴなど中西部の都市とのつながりが出来ると、ニューヨークが表玄関になりました。

それまで1トン当たり100ドルかかっていた輸送コストは、運河の開通で1トン当たり8ドルに下がりました。このため運河はすぐに大繁盛しました。ニューヨーク州の予算の3分の2が運河の通航料で賄われました。

中西部からニューヨークへ、小麦などの穀物、材木などがもたらされました。逆にニューヨークからは衣料品、家具、その他の製品が中西部に運ばれました。

こうして商業が大いに発展したのです。

エリー運河沿いにはロチェスターのような新しい都市が生まれました。またシカゴが穀物の集積地として栄え、新しい富が生まれました。

中西部の産物がニューヨークに届き、逆にニューヨークの物品が中西部に届けられるようになると、これまで消費者が目にした事の無いそれらの商品を宣伝するため広告ブームが起きました。

その一方で運河が出来たことで「時代の変化のペースが激し過ぎる」という批判が出ました。それまでの、ゆっくりした「生き方」が脅かされたのです。

また新しい裕福層が生まれ、格差社会が助長されたと感じた市民も居ました。彼らは「牧歌的なユートピアが破壊された」と不満を表明しました。

実際、エリー運河が開通して数年も経たないうちに運河はボートで埋め尽くされ、交通渋滞になりました。そこで拡張工事により運河の幅を二倍にすることが計画されました。しかし拡張工事が終わったすぐ後に、また直ぐ運河はボートで混雑し、さらに拡張する必要が出ました。

1890年代になると鉄道網が整備され、運河は時代遅れになりました。

インフラストラクチャが出来たことでボートを曳くロバとそれを操る御者が必要になったほか、水門を操作するエンジニア、ボートがもたらす旅行者に対しモノを売る業者、運河の労働者を相手にする酒場や女郎屋などが出来ました。

運河を軸として発想を転換することが出来た人は裕福層の仲間入りをしました。


中西部の農家は穀物をニューヨークへ出荷できるようになり、有利な値段で作物を売れるようになりました。

ニューヨークでは中西部の消費市場向けに洋服、革製品、機械などを作るマニュファクチャリングが盛んになりました。商取引の決済、金融業も盛んになりました。

ニューヨークが商業の中心の座を獲得し、フィラデルフィアの影は薄くなりました。

このようにインフラストラクチャが整備されたことで新しいビジネス・チャンスが生まれ、初期投資は何倍ものリターンを生んだし、新しい生き方、社会変革が起きたのです。

ひるがえってこんにちの状況を見ると、インターネットの登場は、しばしば運河や鉄道と比較されます。インターネット・インフラストラクチャの整備が、新しいビジネス・チャンスやライフスタイル、さらに社会変革をもたらしているのです。

インターネット・インフラストラクチャを軸として、「それを自分の収入にどう生かす?」ということを考えた人が勝ち組になるのです。

たとえばグーグルやアマゾンは、我々にとってコモン(共有)インフラストラクチャと化しています。毎月、グーグルやアマゾンからあなたのところへ入金がありますか?

もしこれらのネット企業からあなたが売上高を得ていなければ、あなたは折角のインフラストラクチャを受動的な消費者として使っているだけで、能動的にマネタイズしていないことになります。

能動的にマネタイズしようとしている例は、我々の回りに、ごろごろ転がっています。

たとえば、これなんかもその一例ではないでしょうか?



新しい生き方に関する本もいろいろ出始めています。



これなども、その例かもしれません。



【デジタル・インフラストラクチャに関連する記事】
米国株にも投資することで、あなたの日常生活に即したポートフォリオを構築


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インヴァスト証券主催ETFセミナー「連邦公開市場委員会(FOMC)の見通しと投資戦略」開催のお知らせ

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インヴァスト証券主催ETFセミナー「連邦公開市場委員会(FOMC)の見通しと投資戦略」は以下の要領で開催されます:

開催日:2017年5月24日(水)
時間:夜8時から9時半
講師:広瀬隆雄
費用:無料
参加資格:インヴァスト証券に口座をお持ちのお客様限定とさせていただきます
口座開設:こちらのリンクからどうぞ
当日の参加方法:こちらのリンクをご参照ください

インヴァスト証券では世界のETFを自動売買できるトライオートETFを展開中です。ETFに関する情報がてんこもりになったETF GateWayもよろしく。


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