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今夜のAIG救済に関する議会の公聴会は重要 FRBが「証拠隠し」をしたかが焦点に

今夜(現地27日朝10時)議会でAIGの救済に関する公聴会が開かれます。

この公聴会では政府が国民の血税を使ってAIGを救済したのは実質的に裏口からゴールドマン・サックスやソシエテ・ジェネラルなどの銀行を救済したことを意味するのではないか?という問題が検証されます。

FRBはAIGの抱えている深刻な問題がマーケットに知れ渡ったらたいへんなことになるという気遣いから救済の根回しを極秘で行いました。しかし今になって「国民はあの時点で知る権利があった」という議論が噴出しています。

特にAIGの発行したデフォルト保険が実際には破綻していて支払い能力が無かったにもかかわらず政府によって額面通り満額ゴールドマンやソシエテ・ジェネラルに支払われた点に関して「なぜ国民の血税を投入しているのに、そんな大事なことを決める前に説明してくれなかったのだ」という気持ちをアメリカ国民は強く抱いています。

さらに悪い事にFRBの法務顧問がメールで「今回の顛末をどう世間に説明するか、そのストーリーをよく練る必要がある。余りにも多くの人間が今回のディールに関与しているので議会がしつこく食い下がると何がおこったかバレてしまう」というメールを出していたことが明らかになっています。このためFRBが「証拠隠し」をしたのではないかという疑惑すら出てきています。

誰がこの救済を決めたのか、何人の人間がこのことを知っていたのか、、、そういうことが追及されるのだと思います。

この公聴会はバーナンキ議長の再任投票に影響を与える可能性があります。また新金融規制法の制定にモメンタムをつける可能性があります。


投資家が理解すべきことはアメリカの国民や議員さんたちは別にバーナンキ議長その人に恨みなんか持っていないということです。むしろバーナンキ議長に対するNOの投票はFRBというインスティチューション(権威)に対して突き付けられたNOなのです。僕は1980年代からつぶさにFRBの動向を追ってきましたが、こんにちほどFRBの威信が揺らいだ瞬間は過去にはありませんでした。

新聞、書籍、テレビなどのオールド・メディアのトルキーパー(料金所)としてのタブレット

アップルがいよいよ今夜サンフランシスコのヤーバ・ブエナ・センターでタブレットのお披露目をやります。

アップルは新製品発表に際してはサプライズ効果を最大化するためにこれから発表しようとする新製品の詳細はひた隠しにします。従って今回のタブレットに関しても大体の輪郭はわかっているけど、細かい点については明らかではありません。従って、これから書くことはあくまでも憶測です。

アップルの収益機会という面から考えるとタブレットは極めて重要な新製品です。なぜならタブレットのフォームファクター(=つまりサイズのこと)は携帯電話のサイズではないからです。

なぜこれが大事かというとスマートフォンなら「電話」という呪縛から完全に逃れることはできないからです。

「電話」である以上、月々の電話代はAT&Tなどの電話会社が集金します。するとスマートフォンのハンドセットのコストをサブサダイズ(=補助すること)するかどうか?などの経営上の意思決定はキャリアー、つまり電話会社との協調によって決まってゆきます。

これはアップルやその他のデバイス・メーカーにとって、ありがたいことであると同時にダウンサイドにもなります。

なぜありがたいかといえばキャリアーがそのバランスシートを使って販売促進のためのサブサダイジング(実質的な値引きのこと)をするわけですからある程度需要を先喰い(pull)できるのです。

つぎに消費者は一般にパソコンを使用しているときは有料のコンテンツを買いません。しかし奇妙な消費者心理として携帯でオファーされる有料コンテンツは割合と抵抗なく買ってしまうのです。

これはひとつにはそれらの有料サービスが月々の電話代の「上乗せ」というカタチで請求されたら、もともと昔から電話代は使用料に応じて変動するものという先入観があるので「使っただけ払うのは仕方ない」という習慣が出来てしまっているからです。

なぜiPhoneのアプリケーションを開発する小さなベンチャーが雨後のタケノコのように輩出したかといえば、上に書いたような課金経路がガッチリ確立しているからにほかなりません。

さて、それではアップルにとってこのキャリアーとの関係がダウンサイドになる理由ですが、それはキャリアーの限界がアップルの限界になるということです。

慢性的な過少投資が祟ってAT&Tのネットワークはダウンタイムが多いことは良く知られています。

さらにiPhoneが電話のようなカタチをして、電話のような販売経路で売られている以上、電話のような価格設定しか出来ない点も大いに不満が残ります。

つまりアップルのファンはもっと高い価格設定でも喜んでタブレットのようなデバイスを買ってゆくだろうという読みが会社側にはあるはずです。そのためには先ずこのデバイスのフォームファクター(形状)を「電話らしいカタチ」から脱皮しないといけないのです。

またスティーブ・ジョブスはその商品が美しいフォルムをしており、ゴージャスな質感を持っているということにも極めてウルサイおとこです。

そういう彼の審美的な基準を最低限満たすためにはある程度のサイズであることが重要なのです。

さて、タブレットはキーボードが無いため、どんなにエレガントな入力方式採用したとしてもキーボードの効率には勝てないと思います。

それはタブレットがproductivity tool、つまり生産性を上げるための道具ではなく、楽しむもの、つまりライフスタイル・デバイスであることを示唆しています。

それはもっと平たい言い方をすれば、テレビとか、読書とか、朝、朝食を食べながら朝刊を広げるとか、そういう我々のごくフツーの日常生活の場面で使用ないし消費される情報を届ける端末になるということです。

言い換えればオールド・メディアのゲートウエイとしてのタブレットというコンセプトがそこに浮かび上がってくるのです。

我々は日々パソコンやスマートフォンを使いこなしているので気が付きませんが、世の中にはいまだにパソコンやスマートフォンは苦手で、テレビや朝刊に依存するシニア層なども沢山居るのです。

つまりオールド・メディアのデリバリー・デバイスとしてのタブレットのアドレサブル・マーケットはiMacのアドレサブル・マーケット(狙える潜在市場の規模のこと)より遥かに大きいのです

しかもアップルには既にiTuneという課金モデルが実績として確立しています。別の言い方をすればマイクロペイメントの存在はニューヨーク・タイムズやFOXやNBCにとってアップルとの新しいビジネスJVをする機会をもたらしているのです。

バリュー株とグロース株の相克 - Porco (ゲスト・ブロガー)

本記事は、ゲストブロガーからの投稿です。初回の投稿はPorcoさんです。


ゲストブロガー:Porco
ブログ:Porco Rosso Financial Weblog


春山さんが、ブログでGSのクォンツ・ファンド、グローバル・オパチュニティーズ(GEO)に関して記事を書いていらっしゃいます。
http://blog.livedoor.jp/okane_koneta/archives/51403938.html

一部抜粋させて頂くと、
理論で動かす巨大ファンドが破綻する時、、、
(1)過去を分析する
(2)こういうルールがあると発見する(=正確には、発見したと思い込む、私の解釈)
(3)将来もこうなるハズだと考える(=一種のベキ論に近い、私の解釈)
(4)プログラムがうまく機能しなくても「市場がおかしい、理論は間違っていない」とプログラムの正しさに固執する
というパターンを毎度のように繰り返している。今回も例外ではないだろう。

これは私も全く正しいと考えます。

元のブルーンバーグの記事 http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aZ9sGG4QE03E

ここでは、この事象に関して少し異なる観点から見てみましょう。続きを読む

アップル(AAPL)第1四半期(12月期)決算発表

アップル(AAPL)が第1四半期(12月期)の決算を発表しています。

今回の決算は会計方式の変更があるため、コンセンサス予想と実績の数字は単純比較できません。(この変更のせいで見掛け上、実績数字がとても良かったように見えます。)

EPS 予想$2.07 実績$3.67
売上高 予想120.6億ドル 実績156.8億ドル

来期以降のガイダンスも上方修正されていますが、これも同様の理由で単純比較できません。

第2四半期EPS アナリスト予想$1.77 会社側新ガイダンス$2.06~$2.18
第2四半期売上高 アナリスト予想103.7億ドル 会社側新ガイダンス110~114億ドル

今回アップルが会計方式を変更したのは9月23日に出されたFASB(米国財務会計基準審議会)の新ガイドラインに準拠するためです。

新ガイドラインのリンクは:

http://www.fasb.org/jsp/FASB/FASBContent_C/ActionAlertPage&cid=1176156465296
この結果、iPhoneならびにAppleTVの売上は全て商品の販売時に全額計上することになりました。別の言い方をすれば、これまで24か月の期間に渡って案分されて計上されていた売上高が「前倒し」になります。

今回の決算が事前予想より大幅に良かったのはその影響も一部含まれています。

さて、新会計方式に移行するにあたって問題となるのはソフトウエアのアップグレードをどう会計的に捕捉するか?という問題です。

これについてはiPhoneでのソフトウエア・アップグレードの「価値」は$25、AppleTVのソフトウエア・アップグレードは$10という価値が付与されることになりました。

今回の変更で今後アップルのディファード・レヴェニュー(繰り延べ収入)ならびにディファード・コスト(繰り延べコスト)は来期以降大幅に下がります。

   ■   ■   ■

今回の会計方式の変更が株価に与える影響ですが、従来の方法だとアップルの売上が「過小に報告されていた」ので、PERが見掛け上、割高に映っていたという議論があると思います。

これは確かにそうです。ただ、大半の投資家はその仕組みを理解していたので、今回会計方式が改められたからといって、実際にそれで業績が良くなったり、悪くなったりしたわけではないので、PEマルチプルのエクスパンションは無いというのが僕の考えです。

つまり:

1.EPSは上がったけど
2.マルチプルは下がる

結果としてチャラと考えるのが妥当ではないでしょうか?

ベン・バーナンキFRB議長再任投票は依然予断を許さない状況です

ベン・バーナンキFRB議長の再任を巡る上院の投票の行方は依然予断を許さない状況です。

先ず断っておくと承認に必要な票数は60票(赤線部分)です。

再任票読み


なぜ60票かというと4人の議員さんが「ホールド」のアピールをしたからです。「ホールド」とは、単純過半数(この場合51票)ではなく、60票を必要とするというfilibuster(=合法的な議事妨害)のことを指します続きを読む
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