Market Hack

混沌としてきた英国総選挙

週末の有権者投票意向調査で英国の総選挙の行方が混沌としてきたことがわかりました。

先ず得票比率の予想です。(YouGov調べ、テレグラフ)
YouGov

保守党(Conservative青)、労働党(Labour赤)の人気が下がり自民党(LibDem黄)の人気がうなぎのぼりになっているのがわかります。

次は獲得議席数予想です。(ComRes調べ、テレグラフ)
ComRes

イギリスは小選挙区制なので得票比率と獲得議席数予想に大きな開きがあります。それでも自民党がじわっと獲得議席数予想を伸ばしているのがわかります。

最後が誰がマジョリティ(過半数)を取るかの予測です。(BetFair、テレグラフ)
Betfair

ここでグレーのHung Parl.というのは「宙吊り議会」の略です。
つまり恐れていた「宙吊り議会」になってしまう確率が増えたわけです。

なお単独過半数は325議席です。

それではなぜ自民党が急伸したか?ということですが、どうやら木曜日のTV討論会で労働党のゴードン・ブラウンが無味乾燥な数字の羅列で、お説教めいた演説をしたことが有権者を遠ざけたようです。

大筋として投資戦略に変化なし

先週金曜日は米国証券取引委員会(SEC)がゴールドマン・サックス(GS)を民事起訴したというニュースで株式市場が急落しました。

僕の考え方はこうです。

1. そもそも相場は一服する必要があったので「恵みの雨」になった
2. マーケットのテーマは不変

「恵みの雨」
先週金曜日はエクスピレーションだったこともあり、相場がブレやすい日でした。それに週末事情が重なったということもあり、ゴールドマンのニュースが大きなマーケット・インパクトを持ったのだと思います。

ゴールドマンはずるい
僕は決して今回のゴールドマンの一件を軽く見ているわけではありません。例えば証券取引委員会の民事起訴が「事前に漏れていたのではないか?」という指摘がありますが、真相はこうです。先ず証券取引委員会はWells Notice(ウエルズ・ノティス)という警告書をゴールドマンに出しました。ウエルズ・ノティスというのは会計疑惑や証券詐欺、虚偽の報告など、企業が証券法に照らして良からぬ事をやっていると証券取引委員会が考えた場合、「場合によっては起訴するよ」というのを事前に警告するレターです。

ウエルズ・ノティスを受けたことに開示義務は無いけど、殆どの上場企業はこのレターを受け取ったら、その旨を8-Kでディスクローズします。なぜなら経営に深刻(material)な影響を与える可能性があり、投資家が知る権利があるからです。

しかしゴールドマンはウエルズ・ノティスを受け取った際、ウエルズ・ノティスを受け取った事実はディスクローズせず、「SECに情報提供で協力している」という玉虫色の発表をしてお茶を濁しました。

先日提出されたゴールドマンの10-Kの中にもこのウエルズ・ノティスの件はディスクローズされていません。

つまり「事前に漏れていたのではないか?」という問題はゴールドマンのディスクロージャー姿勢に問題があるから、知っている人と、知らない人が出てしまったのだと思うのです。
なお、今回、正式に証券取引委員会が起訴したことでゴールドマンはようやく重い腰を上げて8-Kを提出しました。

華麗なFab様はクビにすべき
「華麗なFab様」も証券外務員登録の備考欄に「起訴されている」という事実を書き込むべくU-4(改訂のための書式)を提出することになると思います。普通の証券会社ならU-4が「汚れた」社員はクビですから、ゴールドマンも当然、Fab様をクビにするのが業界の慣習です。ゴールドマンがFab様をかばうかどうか注目したいと思います。
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幼稚化する投資銀行

「いまに見てろ、全てが音を立てて崩れるから。このオレ、華麗なFab様だけが複雑で、高レバレッジで、エキゾチックなトレードの持つ真の意味を理解し、生き残るのさ!」
“The whole building is about to collapse anytime now…
Only potential survivor, the fabulous Fab…
standing in the middle of all these complex, highly leveraged, exotic trades he created without necessary understanding all the implications of those monstruosities!!!” (原文そのまま)

これは米国証券取引委員会(SEC)がCDOの組成に関してゴールドマン・サックス(GS)を起訴した際、被告として名指しにされたゴールドマンのバイス・プレジデント(=日本では係長程度の役職)のメールの文面です。

ゴミ証券をパッケージ化して販売した際に得意になって送信したメールだそうです。

ニューヨーク・タイムズのコラムはThis is painful to read.つまり読むに堪えない酷い文章だとこきおろしています。
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ゴールドマンにも新本社屋の呪いがかかった

アメリカ株のジンクスのひとつに「新本社屋を建てた会社の株は上がらない」というのがあります。

昔、オラクルがレッドウッド・ショアに豪華な本社を建てたときも長い間同社の株価は足踏みしたし、アップル、スリーコム、ヤフーなど多くの会社が新本社屋の呪いを経験しています。

この呪いはハイテク企業だけに限りません。

金融で言えばベアスターンズ、リーマン・ブラザーズ、モルガン・スタンレーは全て新社屋に移ってから問題を抱えました。

この現象を科学的に説明するのは困難だと思います。

さて、ゴールドマンは最近、本社屋を新しくして、9・11で倒壊したワールド・トレード・センターの斜向かいの土地に新社屋を建てました。現在までに社員の7割程度の引っ越しが済んでいるそうです。

ほぼ引っ越し完了した矢先に今回の証券取引委員会からの訴訟騒ぎが起きたというわけです。

もちろん、これでゴールドマンの社運が傾くと決まったわけではないと思います。
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ゴールドマン・ショック なぜNY市場は急落したか?

米国証券取引委員会(SEC)がゴールドマン・サックス(GS)-12.79%に対して証券犯罪のかどで民事訴訟を起こしました。

これが原因でニューヨーク市場全体が暗転し、大幅安で引けています。

ゴールドマン・サックスの出来高は1.02億株で最近の平均出来高の10倍の大商いでした。

ゴールドマンはコラテラライズド・デット・オブリゲーション(CDO)と呼ばれる金融商品をパッケージングし、販売しました。これは沢山の住宅抵当証券をかき集め、それを別の商品に再パッケージして投資家に販売するものです。

米国証券取引委員会の主張は「この金融商品は新しい商品で複雑な構造をしている。しかし利害相反は誰の目にも明らかだ」というものです。
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