Market Hack

食糧自給の議論の参考のために  世界の動き(その2)

穀物7

個々の作物について見てゆきます。まずもっとも重要な大豆ですが、一番輸入している国は中国です。たぶんこのグラフが今日みなさんにお見せするグラフの中で最も重要なものです。
穀物8

それでは中国の旺盛な需要に応えて供給をどんどん増やせる国はどこか?ということですが、これはブラジルです。米国はあまり増えていません。ブラジルの次に重要な国はアルゼンチンです。
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次に重要な穀物は小麦です。小麦を主に輸入しているのはアフリカや中東です。中東は去年までの石油価格の高騰で景気が良く、海外からの出稼ぎ労働者などがたくさん流入しました。アフリカは人口の増加ペースが他の地域より早いです。
穀物10

一方、誰が小麦を輸出しているか?という問題ですが、これは米国やカナダの他に最近では旧ソ連圏、中欧あたりが重要になってきています。
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食糧自給の議論の参考のために  世界の動き(その1)

「MarketHack」の姉妹サイト(もちろん向こうが先輩ですが)、「アゴラ」で「食糧自給率を上げるべきか?」という問題についてたいへんおもしろいツイッター討論が展開されています。

僕は実を言うと日本が食糧を自給すべきかどうかに関しては自分の意見は持っていません。

でも僕は株の人間なので、穀物の値段は将来どうなり、それが農業機械の株や肥料の株の値段にどういう影響を与えるか?という問題には日頃から関心を持っています。

その関係で世界の農業の動きは或る程度調べています。

さて、食糧を自給しない場合、それは輸入を意味します。つまり食糧自給の研究の裏返しはグローバルな食糧の貿易の研究にほかならないのです。そこで今日は農業関連の統計データの中から穀物のグローバル・トレードに関するものだけを抜粋してみました。

これらの資料の多くはUSDA(米国農務省)の『ベースライン・プロジェクション・レポート』という調査レポートからの引用です。アメリカの機関の資料を使うことに抵抗を感じる読者も居るかと思います。(なるべくいろんな国の資料が欲しいな)と思ったのですが、いろいろ探し回ると、やっぱりデータの膨大さ、新鮮さなどの点でUSDAの資料は素晴らしいです!そんなわけで、今日引用する資料の出典は殆どUSDAですけど、ご了承ください。

さて、前置きはそのくらいにして、世界の人口は毎年7500万人、1日に直すと20万人ずつ増えています。中国やインドの所得の向上は肉食へのシフトを促進しています。豚肉や鶏肉などは、まずそれらの家畜を育てるために飼料を与えないといけません。だからそれまで穀類を食べていた人間が肉食に移ったときに世界の食糧の需給関係に与えるインパクトは1:1の関係ではなく、何倍にもなるのです。
穀物

上のグラフ過去30年間の世界の穀物の需要と供給をグラフにしたものです。時期によっては生産過剰になったり、生産不足になったりしていますが、そういうことを繰り返しながら全体としてはバランスが取れていることがわかります。
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シティグループ(C)株を米国政府が売却へ

米国財務省はTARP(不良資産救済プログラム)の一環で取得したシティグループ(ティッカー:C)の株式77億株(発行済み株式数の約27%)を「ドリブル・アウト方式」で場で処分すると発表しました。「ドリブル・アウト方式」というのは予め株式売却を担当する証券会社を指定し、その証券会社の担当者の判断で、一定の規則に基づき、ほぼ間断なく持ち株を処分してゆく方法です。

最近のシティグループの一日平均出来高は5億株です。「ドリブル・アウト方式」では売り物を出すことで値を崩し、自分で自分の首をしめることを避けるため、せいぜい一日の出来高の8から10%程度しか処分できません。

仮に平均出来高の10%を処分するとして、政府の持ち株を全部売り切ろうと思うと154日要する計算です。これは結構、ボディブローのように効いてくる量ではないかと思います。
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『バロンズ』が中国に赤信号!

週末の『バロンズ』の「Up and Down Wall Street」コラムに中国に対して極めて悲観的な記事が掲載されました。

『バロンズ』はウォール・ストリート・ジャーナルのダウンジョーンズ社(その親会社はニュースコープです)の出している投資週間紙です。(週間誌と書くべきかも知れませんが、新聞用紙に印刷されているので、僕は新聞だと勝手に判断しています。)

その『バロンズ』の中でも機関投資家が必ず読むのは「Up and Down Wall Street」コラムです。コラムの著者はアラン・アベルソンです。

アラン・アベルソンに関しては「偏屈オヤジ」とか「生意気な奴だ」とか、結構、批判も多いし、彼をdisる読者も多いです。

だから今回の中国への警鐘の記事にも反発する読者が沢山出ると思います。僕は今回の記事の内容には賛成でもなければ、反対でもありません。その指摘の多くには賛同するものの、(チョッと違うかな?)と感じる部分もあります。でも一番大事な点は、アベルソンの支持者も、彼を毛嫌いする人も、アベルソンが或る一定の影響力を持っていることは認めており、欧米投資家の間で今なにが争点になっているのかを知る上で、このコラムは見過ごすことはできないという点です。
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CMC Markets Japan CFDウェブ・セミナー「溢れる流動性 行き場を失ったマネーはどこに流れるか?」

溢れる流動性

CMC Markets Japan主催、「溢れる流動性 行き場を失ったマネーはどこに流れるか?」CFDウェブ・セミナーは以下の要領で開催されます:
開催日:4月1日(木曜日)
時間:夜8時から9時半
場所:ウェブ・セミナーですからご自宅のPCから参加いただけます
参加費用:無料
参加資格:どなたでも参加できます。事前申し込みをお願い致します
お申込み方法:リンクからお申込み下さい
講師:広瀬隆雄
主催:CMC Markets Japan

【講師からのメッセージ】
日米欧の中央銀行はとうぶんの間、超低金利を維持すると見られます。このためマネーはより有利な運用先を求めて彷徨っています。しかし普段ならそうした資金が真っ先に向かう、不動産、新興国市場といった投資先はそれぞれの事情からお金が向かいにくい状態にあります。一体、溢れた流動性はどこへ向かうのでしょうか?今回のウェブ・セミナーではこの問題について皆さんと考えてみたいと思います。そして溢れたマネーの向かい先で恩恵を蒙ると思われるCFDの投資機会を探りたいと思います。
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