Market Hack

安心してネットを使えるという事は世界共通の権利だ

たとえ話で説明します。

若し貴女が慶応大学の学生でgooかなにかの電子メール・アカウントを持っていたとします。

何者かがその電子メール・アカウントをハッキングし、貴女のメールを読むだけでなく、貴女のノート・パソコンのワード・ファイルとかのドキュメントを盗み出し、そのハードコピーを外国で蓄積していたとすれば、どう感じますか?

若しこれが企業からの個人情報の流出なら、黙って無いでしょう?それを許した企業はボコボコに批判されると思うんです。

さて、今回グーグルに対するサイバー・アタックがおきた事件は、大筋として上に書いたような事が実際に起こったのです。

固有名詞を慶応大学からスタンフォード大学へ、場所を三田からパロアルトへ、会社をgooからグーグルへ替えたら、全く今回の事件と同じ状況設定になります。

中国におけるインターネット事情が特殊だ云々ということは僕だって当然知っているし、治安維持などの、背に腹は代えられない事情は察します。でも今回の事件は「ドット・シー・エヌ」の世界で起こったのではなく、「ドット・コム」の世界で起こったのです。ということは放置しておけば「ドット・ジェイ・ピー」でも同じ犯罪が起こる可能性があります。

今回のサイバー・アタックに関して、「これは犯罪であり、プライバシーの侵害だ」という認識が極めて低いのはニュースの受け手のテクノロジー・リテラシーが低いからです。

或る国が隠遁的に閉じたネット世界を作ることはその国の自由であり、僕の考えでは外国がそれをとやかく言う筋合いの事ではありません。

でも別の国まで出て行ってこういう狼藉を働くのは主権の侵害ではないでしょうか?

「安心してネットを使えるということは世界共通の権利だ」というのはグーグルから事情説明を受けたオバマ大統領の発言です。

ごく当たり前のことだけど、とても壊れやすい、普段我々が気付くこと無く享受している自由が脅威にさらされているのです。

インテル(INTC)第4四半期決算発表

インテル(INTC)第4四半期決算発表:

EPS: 予想30¢、実績40¢

売上高: 予想101.7億ドル、実績105.7億ドル

グロスマージン: 予想62.2%、実績65%

第1四半期売上高: 予想93.5億ドル、新しいガイダンス97億ドル

第1四半期マージン: 予想59.7%、新しいガイダンス61%(中値)

2010年の設備投資額: 48億ドル

 

グロスマージンについて: 3Qの57.6%から4Qの64.7%へ合計7.1%上昇した内訳は以下の通り:

 

+2.5% 一度損金計上した32NMのチップの戻入分

+2.0% CPUの平均販売価格の上昇分

+1.0% CPUのボリューム成長分

+1.0% 余剰キャパシティ・チャージの減少分

+1.0% ユニットコスト低下分

 
★カンファレンス・コールはいま始まったところです。

アイヴァンホー・マインズ(IVN)のロバート・フリードランド会長が持ち株を全部処分する意向

アイヴァンホー・マインズ(IVN)に大きな材料が出ています。

創業会長であり、そもそもモンゴルの金鉱脈のポテンシャルに目をつけたロバート・フリードランド会長が自分の持ち株、23%を処分すると発表したのです。

既にこの株式を肩代わりしたいということで中国政府やインド政府が関心を示していると言われています。

ただ現在の契約ではモンゴルのオユトルゴイ金山のJVパートナーであるリオチント(RTP)がファースト・リフューザル(優先交渉権)を有していると思うので、リオチントがこの株式を買うというシナリオもあるのではないかと思います。

既に現行の契約ではオユトルゴイの開発に必要な資金を用立てることでリオチントが工事の進捗に応じてアイヴァンホーの持ち株比率を46.6%まで引き上げるオプションを有しています。(現在のRTPの持ち株比率は19.7%)

中国政府がCICなどのSWF(政府投資会社)を経由してアイヴァンホーの株式を取得するというシナリオは決して滑稽ではありません。なぜならCICは既にアイヴァンホーの子会社で、モンゴルで石炭を産出しているサウス・ゴビへの出資を決めているからです。サウス・ゴビの発行済み株式数の79%は親会社のアイヴァンホーが支配しています。

しかしサウス・ゴビはカナダと香港で公募増資を実行中であり、今後、アイヴァンホーの持ち株比率は低下します。とりわけ香港ではサウス・ゴビは4.6億米ドルのIPOを計画しており、既にCICの他にシンガポールのテマセックがこのIPOへの応募を決めているそうです。

今回のロバート・フリードランド会長の持ち株の処分は所謂、経営権交代条項(チェンジ・オブ・コントロール・クローズ)をトリガーし、アイヴァンホー全体の「身売り」もシナリオに入って来ると予想されます。

ただ既に同社株は過去1年で4倍になっているので、どのくらいアップサイドが残されているかは疑問です。

ロバード・フリードランド会長が持ち株を全部処分するというのは普通であればチョッと心配になる展開ではあります。ましてやオユ・トルゴイ金山はまだ商業ベースでの生産が開始されていないのでこの資産の最終的な価値に関しては不透明な部分も多いです。

ただフリードランド会長は根っからのプロスペクター、つまり「山師」であり、金鉱脈を探索してひと山当てるのが特技なのであって、オペレーティング・カンパニー(=生産会社)の経営者として退屈な日常業務にいそしむタイプではありません。その意味では彼がアイヴァンホーから引き出せる潜在バリューは全て引きだしたと言う風に感じているに違いありません。

それにしてももともとマグマ・コッパーが所有しており、ぜんぜん空振りに終わったオユトルゴイの権益を安値で取得したフリードランドの慧眼には恐れ入ります。

Time to move on.


PS:マーク・ファーバーはアイヴァンホーのディレクターのひとりであり、フリードランドの「ポン友」なのだそうです。恐らくファーバーのその言葉が無ければ胡散臭いという気持ちが先に立って根気よくアイヴァンホーを研究する気にはとてもならなかったと思います。その意味でマーク・ファーバーに感謝!

PPS:今日遅くになってロバート・フリードランドから「私は持ち株を処分する意向は持っていない」という談話が発表されました。う~ん、でもこれってチョッと額面通り信用できないですね。なぜならアイヴァンホーはつい最近、同社の「戦略的方向性を模索するために」インベストメント・バンクを3社も雇い入れているからです。普通の資金調達ではそんな事はしません。

ウィプロ(WIT)が10億ドルのスポンサードADRの発行を検討

インドのITアウトソーシング企業、ウィプロ(WIT)が10億ドル程度のスポンサードADRイシューを検討しているそうです。

NYで取引されているインド企業のADRは株主構成その他の事情により現地の株価より大幅にプレミアムがついている場合が多いです。

ウィプロの場合、とりわけそのプレミアムが大きく、50%程度も割高になっています。

今回のスポンサードADRイシューでは先ず現地で普通株のテンダーを行い、インド国内投資家から株式を買い上げます。予定発行額以上に応札があった場合はプロラタ・ベース(比例配分)になります。

こうして集めた普通株をベースにADRをイシューし、アメリカの投資家にハメコミをするわけです。

つまりインド国内に偏重されていた株主ベースを海外にリバランスするのが今回のスポンサードADRイシューの目的であり、会社側は新株を発行しません。

ウィプロは創業者一族の持ち株比率が高く、これが流動性の面やプレミアムが高すぎるという点でアメリカの機関投資家が同社株を敬遠する大きな理由となってきました。

グーグルが中国から撤退するかもしれない問題について クラウドのインテグリティーこそがイシューだ

グーグルが中国から撤退するかもしれない問題に関してですが『金融そして時々山』というブログに「グーグルの検閲撤廃要求どうなるか?」という良い記事があるので紹介しておきます。

グーグルが「我々は中国から撤退も辞さない」と言った時、賛同者が出るかどうかをグーグルの経営陣は固唾を飲んで見守っていました。いまのところヤフーはグーグルを支持する方向を打ち出していますが、多くの米国のハイテク企業は上の沢さんのエントリーにあるように中国寄りの立場を取っています。

結局のところグーグルにしてみれば中国政府に侵入されたことでヒラリー・クリントンの言うところの、「ネットは安全な場所であるという人々の信頼を損ねてはいけない」という点が脅かされたことが大きいと思います。

もう少し改まった言い方をすればクラウドのインテグリティーがコンプロマイズされたということです。

僕の考えでは究極的にはクラウドを商売のタネにする企業はグーグル支持派、クライアント・デバイスからの売上の方が重要だと考える企業は中国政府支持に回る気がします。

ヒューレットがいちはやく中国政府支持を打ち出しているということはヒューレットと言う会社のメンタリティーがまだまだハードウエア指向であることのあらわれです。

ハードウエアの企業は携帯電話などのクライアント・デバイスですら既にハードワイヤーの段階で中国政府の情報管理に対する要求を受け入れています。その意味ではこれ以上、ダウンサイドは無いわけです。

これと対照的にクラウド・コンピューティングのモデルはオープン・システム全体のインテグリティーに対するコンフィデンスが極めて重要です。だからグーグルが中国から「水を切る」ことは本家本元(=つまりアメリカでのグーグルのフランチャイズ)の資産価値保全にとってどうしても必要な事だったのです。
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