Market Hack

スナップチャットの元社員が内部告発 IPOを成功させるためデタラメなユーザー数を報告?

スナップチャットの親会社、スナップに勤めていた元社員が、同社を相手取って訴訟を起こしました。

335725243 Pompliano v Snapchat by William Turton on Scribd



原告であるこの元社員の名前はアンソニー・ポンプリアーノです。

ロスアンゼルス地裁に提出された訴状によれば、スナップの幹部はIPOを前に、数字を良く見せる目的でユーザー統計を捏造したそうです。

ポンプリアーノ氏は「自分はこの不正に加担したくない」と協力を拒否しました。その後、スナップはポンプリアーノ氏を解雇しました。

近年、フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)はスナップチャットに対抗するためスナップチャットの実装しているサービスをパクることをしてきました。これに腹を立てたスナップはフェイスブックの社員だったポンプリアーノ氏をスナップにスカウトすることで報復しました。

スナップはポンプリアーノ氏に対しフェイスブックの企業秘密を教えろと強要しました。ポンプリアーノ氏は「それは機密守秘義務に違反するので出来ない」と拒否しました。

以上が訴状のあらましです。なお上に書いたことはあくまでも原告側の主張に過ぎず、スナップ側の言い分は反映されていません。

ただIPOを前にユーザー・メトリックスに関し、深刻な疑いが生じるのは「ぶちこわし」だと思います。

トランプ砲がトヨタを直撃(笑) 

トラちゃま、やってくれましたね。

今日、ドナルド・トランプがメキシコに工場建設を計画していたトヨタに対し「ごらぁ!」と吼えるツイートをしました。



「トヨタはメキシコのバハにカローラの工場を建設し米国に輸出する計画だ。やめとけ! アメリカ国内に工場を建設しないのなら、デカい関税をかけてやる」



ちょっとチョットちょっと!!!!! アンタ、いつから日本の大統領になったん?

ほっといてよ、日本企業のことなど。

しかしトヨタの投資家はこのツイートを見てアタフタしました。



トランプ砲、炸裂というわけです。

米連邦最高裁判事任命問題と株式市場の行方

「裁判所と株式市場が、なんでカンケーあるの?」

みなさんはそう思うかもしれませんが、連邦最高裁判事の任命問題が、今後のアメリカの株式市場の動きに影響してくると思います。

説明します。

米国連邦最高裁判所は、司法、立法、行政の「三権分立」の原則の一翼を担う、大事な機関です。

司法とは「法律を実際に解釈し、あてはめることで、係争を解決する」こと、つまり最高裁判所を指します。

立法とは「法律を作るところ」、つまり議会を指します。

行政とは「政府を運営するところ」、つまり大統領府(ホワイトハウス)を指します。

このように三つの機能を分離させることで、権力の濫用を防ぐわけです。

最高裁は大統領の権限を制限し、軍最高司令官(Commander in Chief)としての大統領の決断を差し止めることも出来ます。

議会に対しては、可決した法案を「違憲だ!」として無効にする力も持っています。

つまりドナルド・トランプや、現在共和党が過半数を占めている下院ならびに上院の動きに「STOP!」をかけることができるのは、最高裁だけなのです。

最高裁はアメリカ合衆国憲法の精神を解釈し、判例を通じて、憲法の「読み方」を明確化し、論争に最終的な決着をつける責務を帯びています。

アメリカ合衆国憲法は、たいへん短い文書です。全部で7200文字しかありません。

これに対して、例えばEU憲法(リスボン条約)は7万6千文字もあります。

合衆国憲法はとても大掴みな事しか書いてないので、もう少しそれに肉付けするカタチで「フェデラリスト・ペーパーズ」と呼ばれる85の論文集が、「準憲法」の役目を果たしています。

「フェデラリスト・ペーパーズ」の大部分はアレクサンダー・ハミルトンとジェームズ・マディソンによって書かれています。そしてそのかなりの部分は、政府の横暴から個人の権利や人間性を守るための抑制ならびに均衡をどう実現するか? という命題に費やされています。

最高裁は、1)合衆国憲法、2)フェデラリスト・ペーパーズ、3)過去の判例、などを援用しながら「国民がアメリカ政府に何をやって欲しくて、なにをやって欲しくないか?」をハッキリさせるという使命を帯びているわけです。

ここまで読むと、最高裁というのは、とてもパワフルな機関だということがお分かり頂けると思います。

その最高裁は9名の判事から構成されています。最高裁判事には任期がありません。つまり一度任命されたら、一生務めるわけです。奇数になっているのは、五分五分のデッドロックになることを避けるためです。

しかし去年の2月にスカリア判事が心臓発作で死去し、現在、最高裁判事は8名となっています。

そのうち共和党大統領が任命した判事は4名、民主党大統領が任命した判事は4名です。つまりいまはデッドロックになってしまっていて、何も決まらない状態なのです。

オバマ大統領はスカリア判事が死去した後、すぐにガーランド氏を任命しようとしましたが、共和党に支配されている上院はこの人事に抵抗し、公聴会すらも開きませんでした。

つまり最高裁判事の欠員は、もうかれこれ1年近くも続いているのです。

連邦裁判所で進行する裁判はテレビに放映されることはありません。なぜならば、軽薄な世論に判決が左右されることを防ぐためです。

また同様の理由から、いまどのような審議が進行中なのか? ということもリアルタイムでは公開されません。

国民は、結論だけを知らされるわけです。

このため、いまペンディング(係争中)になっている案件は何で、幾つ進行しいているのか? ということすらわからないのですが、法曹界の識者によれば、かなりの案件が最高裁のところでひっかかっているそうです。

トランプとしては、自分が大統領として「やりたい放題、暴れる」ためには、まず最高裁判事に自分の息のかかった人間を送り込み、守りを固める必要があります。

大統領の任命した最高裁判事は上院が承認する必要があります。これは早くても3月半ばくらいまでかかるでしょう。もし民主党がフィリバスター(filibuster=議事妨害)すれば、承認は4月頃までかかる可能性もあります。

1828年以来、対抗政党から当選した新しい大統領が就任してすぐに最高裁判事を任命したケースは16回あり、そのうち14回で上院で過半数を占めている政党(=現在は共和党)の最高裁判事候補が承認を獲得しました。しかしその14回のうち、大統領が就任して直後に最高裁判事を任命した例は1829年と1853年の2回しかないのです。

後のケースでは大統領は慎重に機が熟すのを待ち、タイミングを見計らって候補を発表しています。

もしトランプが最高裁判事の任命を後回しにし、議会が税制改革に集中できる環境を作れば、市場はこれを好感すると思います。

しかし最高裁判事任命問題をトランプが強行した場合、承認に思いの外、手間取って、今年中に税制改革法案が成立しなくなるリスクもあります。

アメリカの株式市場が買われてきた最大の理由は「トランプ減税」です。だから今年中に税制改革法案が成立しないのなら、株を買う理由は無くなります。


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金鉱株 強気転換します

去年の8月5日に「金鉱株、一旦、降ります」と宣言しました。それ以降、金鉱株は調整を続けてきました。下は金鉱株指数(XAU)です。

XAU

しかしXAUは50日移動平均線を上に切り、反発局面に入ろうとしています。そこで金鉱株に強気転換します。あくまでもトレーディングのスタンスであり、短期値幅取りが目的です。コア・ホールディングではありません

銘柄ですが、まずヤマナ・ゴールド(ティッカーシンボル:AUY)が良いと思います。

AUY

この会社はブラジルなどに金山を持っています。

次にゴールドフィールズ(ティッカーシンボル:GFI)が好きです。南アの会社です。

GFI

ゴールドコープ(ティッカーシンボル:GG)はカナダのバンクーバーに本社があります。

GG

ハーモニー・ゴールド・マイニング(ティッカーシンボル:HMY)は去年儲けさせてもらった銘柄ですが、南アの会社です。

HMY

最後にアングロゴールド・アシャンティ(ティッカーシンボル:AU)も良いと思います。これも南アの会社です。

AU

米国での重要イベントを前に人民元が急騰

このところ中国から資本が海外へ逃避していました。その関係で人民元にはずっと下落圧力がかかっていました。

中国人民銀行はこれまで人民元の下落を傍観してきました。

しかし、今日、ようやく重い腰を上げてテコ入れに乗り出しました。

オフショア翌日物人民元預金レートは下のチャートに見るように急騰しています。

2
(出典:ブルームバーグ)

これを受けてオフショア人民元が過去2日間で+1.8%という、2010年以来過去最大の上昇を演じました

このタイミングで中国人民銀行が人民元のテコ入れに乗り出したのは、アメリカの政治カレンダーを考慮した動きだと思われます

まずドナルド・トランプは1月11日にプレス・カンファレンスを行います。このプレス・カンファレンスを、最初の予定を変更して11日に持ってきた直接の理由は、その日、オバマ大統領が最後の演説を行うからです。

オバマのスピーチに自分のプレス・カンファレンスをぶつけることで、現大統領をdisる……そういうなんとも人間が小さい(笑)ことをトランプは企んでいるというわけです。

だからプレス・カンファレンスの内容はあまり重要ではないだろうと今のところ市場関係者は考えています。

でも逆にいえば「最初の100日」に関する、とんでもない材料が飛び出したら、それを予期していなかった市場が荒れるというシナリオも全く無いとは言えないのです。

その次にカレンダー的に重要な日は、もちろん大統領就任式のある1月20日です。

ドナルド・トランプは大統領に就任するとすぐに「中国は為替操作国だと宣言する」と約束しています。また過去には「中国からの輸入品に45%の関税をかける」と脅しています。

これらの方策を実行に移すのは「気違い沙汰」でしょう。

でも最近、一層の昂ぶりを見せている(笑)、「ツイートによる治世(Governing by Tweeting)」をみるにつけ、マジキチな大統領令(EO)が1月20日に繰り出されるリスクも、ぜんぜん無いとは言えないのです。

以前にも説明しましたが大統領令(EO: Executive order)とは、行政府の長として大統領が省庁に対して発する命令を指します。連邦政府の職員は、これに従う必要があります。

大統領令は、議会、つまり立法府の正式な手続きを経て成立した法律ではありません。でも、しばしば同じくらいの拘束力を持ちます。

アメリカではこれまでに1万3千近い大統領令が発令されてきました。

なぜアメリカの大統領はそんな勝手が出来るのか? ということですが、これは合衆国憲法第二条第一章の「執政権(Executive Power)」に規定されています。

それによると大統領令は大統領の一存で勝手に発動できます。

大統領令が既存の法律と矛盾、抵触してしまった場合は議会が現在の法律を改正する、ないしは省庁が大統領令を実行に移す際の厳密な解釈を提示する、などの方法で矛盾を回避します。

大統領が議会の措置に不服な場合、拒否権を発動することが出来ます。その場合、大統領の拒否権を覆すには3分の2の議決が必要です。

歴史的には外交、国防、条約などに関し大統領令が出された場合、議会は沈黙を守るケースが多かったです。なぜなら合衆国憲法はそれらの案件に関し大統領に大きな権限を付与しているからです。

中国人民銀行が(あまりトランプを刺激しないためにも、ここらへんでそろそろ人民元を支えた方が良いぞ)と判断したのは、そういう事情に因るのではないでしょうか?

【関連するリソース】
米国の今後の政治日程と相場のポイント
(動画18:00から視聴してください)


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