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米国証券取引委員会(SEC)がマンチーのICOに停止命令 

今日、米国証券取引委員会(SEC)がレストランのレビュー・サイト、マンチー(Munchee)が実施しようとしているICOを直ちに停止せよと命令を出しました。同社はこれに従い、ICOを放棄しました。

マンチーはカリフォルニアのスタートアップ企業で、iPhoneのアプリでレストランのレビューをさせるサービスを計画中でした。同社は10月と11月にMUNトークンをICOし1500万ドルを調達しました。

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SECは1933年証券法セクション2(a)(1)の証券に該当すると断定し、1946年の判例「SEC対W.J.ハウイ」で示された見解に基づき、これは投資契約であると判断しました。

SECはICOを開始したマンチーにコンタクトし、「即刻、ICOを止めるように!」と警告、同社はこれに従い、投資家にお金を返金し、ICOトークンの発行も見合わせました。

同社が速やかに募集を中断、終了し、投資家の資金を返金したため、SECは同社に対して民事罰則を科すことを止め、今回は無罪放免にしました。

今回のケースでは、マンチーの本社は米国内のカリフォルニアに所在し、しかもホワイトペーパーの中で、あたかもMUNトークンに投資すれば儲かるような誘導があり、どう考えても普通の営利企業の資金調達と変わりませんでした。その場合、広く一般から資金調達するのであれば、証券の売出しの登録をする必要があります。それをしなかったマンチーは横着であり、弁解の余地は無いと思います。



楽天証券主催リアルタイムネット勉強会「今年最後の米国株式セミナー! FOMC直後のタイミングで、2018年の行方を考える!」開催のお知らせ

今年最後の米国株式セミナー

楽天証券主催リアルタイムネット勉強会「今年最後の米国株式セミナー! FOMC直後のタイミングで、2018年の行方を考える!」は以下の要領で開催されます:

開催日:2018年12月15日(金)
時間:夜8時から9時半
講師:広瀬隆雄
参加費用:無料
参加資格:楽天証券に口座をお持ちのお客様限定とさせて頂きます
口座開設:こちらのリンクからどうぞ

事前参加申込:12月12日(火)夜23:59PM締切とさせていただきます

申込方法:こちらのリンクからどうぞ


トラ様の銀行取引記録がムラー特別捜査官に召喚された ビットコイン取引をやっている諸君、次はキミかもしれないよ

数カ月前のことになりますが、ドイツ銀行がロシアゲート事件を捜査しているムラー特別捜査官から、ドナルド・トランプの過去銀行取引記録の提出を求められました。

ドイツ銀行はトラ様のメインバンクで、これまでにトランプの事業に3億ドルを超える融資を行ってきました。

ムラー特別捜査官が調べているのは、とりわけトランプの関係者とロシアとの資金のやりとりがあったかどうかです。

米銀は召喚状(subpoena)を示された場合、法的に過去の銀行取引記録を提出することを義務付けられています。これはテロリストマネー、ドラッグマネー、マネーロンダリングなどを摘発するための措置です。

去年、大統領選挙の際、民主党はトランプ大統領のロシアとのつながりを明らかにすることを要求しましたが、その際は共和党議員が賛成しなかったので召喚状を出すことが出来ませんでした。

ところで銀行や、その他の金融機関は国際業務に携わる際、銀行秘密法(Banking Secrecy Act)に基づき、米国財務省内に設置された金融犯罪取締執行ネットワーク、略してFinCEN(フィンセン)と呼ばれる監視網に参加を義務付けられます。

たとえば米国最大のビットコイン・ウォレット企業であるコインベースは直ぐにFinCENのメンバーになりました。

FinCENは大きなスタッフを抱えていません。ホワイトカラー犯罪の監視は、コインベース、JPモルガンその他の金融機関に代行(deputize)を任されているのです。もっとわかりやすい言い方をすれば、銀行や金融機関は銀行員である役回りに加えて「おまわりさん」ないしは「スパイ」の役回りを義務付けられていると理解すればいいでしょう。

そう言うと、社会のことを知らない仮想通貨クラスタあたりから「これは個人のプライバシーの侵害であり、こんな横暴がまかり通っているからこそ、分散型通貨が必要だ!」とか、そういう青臭いコメントが殺到しそうですねw


しかしFinCENのネットワークは、9/11の同時多発テロの後で大幅に強化されて経緯があります。つまり世の中には犯罪者、テロリスト、脱税者は沢山存在し、それらを取り締まることは我々国民ひとりひとりにとって望ましいことでもあるのです。

それが証拠にコインベースはFinCENに加盟したというニュースの後でユーザーが爆発的に成長し現在は1300万人を数えています。これはビットコインのユーザーの大部分は善良な市民であり、FinCEN加盟がもたらす安心感が、彼らがコインベースを選ぶ大きな理由となっていることによります。

在イスラエル米大使館をテルアビブからエルサレムに移す問題について

今日トランプ大統領が電話でアラブ諸国のリーダーたちに在イスラエル米大使館をエルサレムに移すと告げました。これはエルサレムという都市がイスラエルのものであることをアメリカが正式に認める行為に他なりません。この件に関しトランプ大統領は水曜日にスピーチを行う予定です。

今回のトランプ大統領の決断は、彼の独断ではありません。なぜなら米議会は1995年に「エルサレム大使館法」を成立させているからです。その時の票決は、下院では賛成374対反対37、上院では賛成93対反対5でした。

同法では「1999年5月31日までに在イスラエル米大使館をテルアビブからエルサレムに移すこと」と決められていました。

しかし、クリントン、ブッシュ、オバマの各大統領は拒否権を発動し、これを阻止してきました。その理由は、もしそれを実行に移すと、中東を政情不安に陥れるリスクを冒すことになるからです。

実はエルサレムには新しい米領事館がすでに2010年に完成しています。この建物は、エルサレム大使館法に従い、正式な大使館としての機能を直ちに発揮できるよう、厳重なセキュリティを講じてあります。

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(写真出典:アミール・マン設計事務所)

ただ、在エルサレム米領事館はスタッフにパレスチナ人も雇っており、彼らはセキュリティ上の理由から解雇する必要があります。またイスラエル大使を始め大使館のアメリカ人スタッフのエルサレムでの住居を確保する必要があります。

アメリカが大使館をエルサレムに移すとヨルダンやエジプトなどの、イスラエルと良好な関係を維持することに努めてきた国々は、居心地の悪い立場に置かれてしまいます。

ヨルダンの国境には多数のパレスチナ人が居住しており、彼らはアメリカの決断に抗議することが予想されます。しかしヨルダンは歴史的にアメリカから多額の軍事ならびに経済支援を受けてきており、ヨルダン政府はアメリカを非難しにくいのです。

エジプトもアメリカとの良好な関係の維持に努めてきましたが国内には反米感情もあります。

【関係する記事】
幾度となく持ち主が変わったエルサレム 1/3
幾度となく持ち主が変わったエルサレム 2/3
幾度となく持ち主が変わったエルサレム 3/3

Market Hack FOCUS LIST

FOCUS LIST

Market Hack FOCUS LISTを一部入れ替えます。

【OUT】
スクエア(SQ)
ペイパル(PYPL)

【IN】
ギャップ(GPS)
エクスプレス・スクリプツ(ESRX)


その他は変更ありません。

ギャップは長らく既存店売上比較が低迷していましたが、この前の決算発表で、ほんとうに久しぶりに旗艦GAP部門の既存店売上比較がプラスに転じました。

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エクスプレス・スクリプツは薬剤給付管理会社(PBM)です。アマゾンがこのビジネスに参入するのではないか? と噂されており、それが最近の株価のアンダーパフォーマンスの原因でした。しかしPBMのビジネスは保険会社などのペイヤーならびに製薬会社との交渉があるので、アマゾンのコア・コンピタンスではないと思います。だからアマゾンの参入は容易ではないと思います。

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