人民元安の影響で輸出競争力が低下したベトナムは悪化する対外収支を改善すべく先々週、5%のベトナム・ドン切り下げを実施しました。

 

今回、ベトナムがドン切り下げに踏み切ったのは「もうこれ以上、ドンを支えきれない」と判断したからです。

 

ベトナムの外貨準備はいつの間にか僅か160億ドルに減ってしまっています。これは輸入金額の2.5ヶ月分でしかありません。

 

ドンを切り下げると輸入品の値段はその分、値上がりします。ベトナム国内で100%自給できない家電製品、自動車、お菓子、乳製品などは軒並み値上がりしはじめています。つまりインフレです。

 

インフレは株式市場の敵ですからホーチミン市場は右肩下がりの展開になっています。

 

問題は今回のドン切り下げで外貨準備流失の「出血」が止まるかです。

 

若し外貨準備の減少に歯止めがかからない場合、外国人投資家の本国への資金引き揚げが制限されるなどの緊急措置が取られるケースも想定しておかねばなりません。実際、昔はリパトリエーションに対するペナルティーとして税金が課せられたことがあります。

 

また配当やキャピタル・ゲインに対する課税や留保(withholding)措置が取られるシナリオも一応覚悟しておくべき状況になっていると思います。