JPモルガン(ティッカー:JPM)が第4四半期の決算を発表しています。

EPS: 予想61¢、実績74¢

今期の決算は見かけ上はアナリスト予想を上回っていますが、中身は貧弱でした。

先ずボトムラインは税金面で下駄を履いているという指摘があります。

またコンシュマー部門の貸倒引当金を19億ドル積み増しており、年末の時点での貸倒引当金比率は5.51%でした。これは去年の年末の3.62%よりかなり増えています。

焦付きローンと引当金の推移を示すと下のグラフのようになります。

JPモルガンの焦付き

JPモルガンは業界平均より多めに貸倒引当金を取る傾向があるとは言え、これは他行にとっても環境が厳しいことを示唆しています。

今期の業績が冴えなかった一因は債券部のパフォーマンスが悪かった事によります。ただ1月に入ってからは債券部のビジネスは持ち直しているそうです。

トレーディング部門のVaR(バリュー・アット・リスク=どれだけリスクをとっているかの尺度のひとつ)が2期連続で下がっていることについては特段、意図的にやっていることではないと説明されました。

投資銀行部門の賞与は93億ドルで、その大半は株式による支給です。ストック・オプションの付与はなるべく今期は低くおさえられており、後に行くほど多くなっています。これは現在、ウォール街に対して社会的批判が高まっているのをかわす意図からなされたものだと思われますが、結果として当期人件費の過小計上につながっており、収益が嵩上げされていると指摘する声もあります。

バーゼルⅢに関してはずっと先の事なので今心配するには及ばないけれど、新しい自己資本規制は極めて厳格であり、JPモルガンといえども膨大な自己資本が今後必要とされることが説明されました。