公的部門負債GDP比


この週末、カナダでG7が開かれています。
昨夜の「炉端会議」では主にギリシャのソブリン危機の問題が討議されたそうです。

僕の考えではEUないしはIMFが早い段階でギリシャ救済に乗り出す公算は高いと思います。

理由その1: 先週、欧州委員会は安定成長協定(Stability & Growth Pact)に基づきギリシャの安定化プログラムを承認したにも関わらず、市場はこれを好感しなかったこと

この「口先介入」でギリシャを盛り立てることが出来なかったということは市場がギリシャの自己統治能力を信じていないということは明白であり、またEUのクレディビリティ(信頼)も揺らぎ始めていると思います。そのような危ない兆候が見られた場合は、機先を制して断固たる措置を取った方が後々問題が雪だるま化しないためにも好ましいと思うのです。

理由その2: ギリシャなら何とか救えるけど、「大きすぎて、救えない(too big to fail)」国は幾らでも控えていること
上のグラフを見てもわかるように長年、溜め込んだ国家の負債という点では今問題化しているギリシャやスペインは特別ユニークというわけではありません。もっと醜悪な国は幾らでもあるのです。ということは今はギリシャが火だるまになっているけど、各国の財務大臣は「いつ投機筋の矛先がわが国に向けられるか、安心して夜も寝られない」とビビっている筈なのです。

実際、比較的内容が良いと思われているフランスのCDS(デフォルト保険)価格は異変を示しています。

(投機筋を調子付かせると、面倒なことになるな)

そういう一種運命共同体みたいな連帯感が働いているはずです。
いま電撃的に救済(=例えばドイツがギリシャに融資)を発表すれば空売り筋は痛手を蒙ります。

彼らに儲けさせると投機筋はすぐ増長し、返す刀で第二、第三の獲物を狙います。92年のEMS危機も、ラテン危機も、アジアの通貨危機も、皆、そういう形で初動の遅れが事態の深刻化を招いたのです。


その意味ではドミノ倒しを防ぐにはG7が行われている今週末に何らかの市場的対抗策を打ち出すことがどうしても必要なのです。


幸い、ユーロ圏という共同体に対する欧州の国民の支持はいまのところ揺らいでいません。ギリシャの国民だって「もうEUなんて脱退してしまえ!」という世論は多数派にはなっていないのです。またドイツやフランスはEUの盟主として「我々が何らかのリーダーシップを発揮するということが期待されているんだろうな」という覚悟は国民にもあります。

そういうpolitical capital(政治的資源)が枯渇しないうちに手を打つのが最善なのです。

この24時間が山場です。