今日、米国のショッピング・モールやアウトレットの大家さんであるサイモン・プロパティーズ(SPG)が、現在会社更生中であるジェネラル・グロース・プロパティーズに対して100億ドルの買収提案をしました。これはナンバー・ワンがナンバー・ツーを呑み込む買収ですのでREIT業界にとっては大きなニュースです。

日本の個人投資家に一番売れているグローバル・リートの投資信託は:

「野村世界不動産投信」
「DIAMワールド・リート・インカム・オープン」
「日興ラサール・グローバル・リート」

あたりだと想像します。

これらの投資信託の月次運用レポートを見ると、大体、サイモン・プロパティーズが組み入れ銘柄の上位に顔を出しています。

またショッピング・モールやアウトレットなどの小売り施設はこれらのファンドにとって最も重要なセグメントであり、大体、全体の36%を占めています。

なお国別で言えばこれらのグローバル・リート投資信託はアメリカが45~50%を占めており、ダントツで最も重要なマーケットです。

言い換えるとグローバル・リート投資信託の純資産の今後を考えようとするとき、アメリカのショッピング・モールの動向に気を配ることがとても大切なのです

その点、最近の米国の小売のトレンドには心強いものがあります。
まず去年のクリスマス商戦ですが、多くの小売店の場合、予想通り、若しくは予想を上回る成績でした。

今年に入ってもこの良好なモメンタムは続いています。

例えば先週発表された米国小売売上(1月)の数字も市場予想の+0.3%に対して+0.5%という良い数字でした。

このように一年でいちばん重要なクリスマス商戦シーズンを無難に乗り切り、しかも良好なモメンタムが続いているので小売店の多くはガイダンス(会社側売上予想)を引き上げています。

去年の冬は大半の小売店(全体の7割)が店舗数を縮小する意向をもっていました。
(=当然、これはREITにとってはテナントが逃げるので不安材料です!)

今年はもう店舗の縮小を考えている小売店は少数派になっています。

拡張を計画している小売店と店舗整理を検討している小売店を差し引きするとネットでは開店の方が多いと思います。

従って今年の業界全体の入居率は少なくとも2009年と同水準か、若干上昇することが予想されます。

実際、大手REIT企業、サイモン・プロパティーズ社の先週発表された決算などを見ると入居率は全てのカテゴリーで上昇しています。(なお、テナント料は、ほんの少し下がっています。)

今回のサイモン・プロパティーズによるジェネラル・グロースへの買収提案はそいう米国のショッピング・モール業界の「大底」を狙い澄ました大胆な行動です。

業界の重鎮が動き出したということはREITが人気になる日も近いということではないでしょうか?