「ETFという言葉を最近、ネットでよく目にするけれど、一体、何それ?」と疑問に思っている人も多いと思います。そこで3回シリーズでETFについて説明します。
これを読めばあなたもETF博士。
【ETFとは?】
ETFとは上場型の投資信託です。
ETFは普通の株とおなじようにニューヨーク市場や東証などの株式市場で取引されます。
まずETFがそもそもどうして誕生したのか?という背景についてお話します。
アメリカで最初のETFは「スパイダー」の愛称で親しまれているSPDR S&P500 デポジタリー・レシート(ティッカー:SPY)です。
SPYはアメリカン取引所商品企画部のネイザン・モーストという人が開発しました。ネイザンはもともと商品取引などの経験を持つ人です。ネイザンは商品取引特有の商習慣を運用商品に応用するというアイデアを思いつきました。
これを読めばあなたもETF博士。
【ETFとは?】
ETFとは上場型の投資信託です。
ETFは普通の株とおなじようにニューヨーク市場や東証などの株式市場で取引されます。
まずETFがそもそもどうして誕生したのか?という背景についてお話します。
アメリカで最初のETFは「スパイダー」の愛称で親しまれているSPDR S&P500 デポジタリー・レシート(ティッカー:SPY)です。
SPYはアメリカン取引所商品企画部のネイザン・モーストという人が開発しました。ネイザンはもともと商品取引などの経験を持つ人です。ネイザンは商品取引特有の商習慣を運用商品に応用するというアイデアを思いつきました。
商品取引ではウエアハウス・レシート(倉庫の引換券)というものがあります。
倉庫に貯蔵されている大豆などの商品を業者同士が売り買いするたびにいちいちA社の倉庫からB社の倉庫に移管していたのでは、手間ばかりかかって効率が上がりません。
そこで「この分は俺のだよ」というしるしとして、荷札だけをやりとりすることが始まったのです。
そこでは現物をトラックで運ばず、キャッシュと荷札の交換だけで済ませてしまいます。
そして最後に本当に現引きして大豆を飼料加工業者などに引き渡す際のみ、倉庫で荷札を提示して、現物をトラックに積んで搬出する、これがウエアハウス・レシートの考え方です。
【なぜ運用会社や証券会社はソッポを向いたか?】
さて、「荷札だけをやりとりして、現物の大豆は倉庫から動かさない」というやり方は大変合理的なのですが、これで困る人も出てきます。
例えばトラックの運転手です。
彼らは荷を動かすことで生計を立てていますから、荷を動かさず、帳簿上の付け替えだけで処理されるようになると仕事が減って困るわけです。
実はETFとウォール街の関係も全くこれと同じで、ETFで荷札のやりとりだけで済ませるようになると、以前のようにミューチャル・ファンド(=投信)がその組み入れ銘柄を全て買い注文、売り注文出すことで運用していた時に比べて株式委託手数料が減ってしまうのです。
金融関係者は先ずこれが気に入りませんでした。
特に日本の場合は総合証券から投資信託を購入する場合は営業マンへのコミッション(販売手数料)がガッポリ差し引かれます。だからETFが普及すると金融機関にとっては「営業妨害」になるのです。
(個人投資家にわざわざ知恵付けることはねぇな)
総合証券の経営者はこの「不都合」な商品を黙殺することにしたのです。
同様のためらいはETFが最初にアメリカで導入されたときにもありました。
ファンドマネージャーや投信会社は(なるべくETFが成功して欲しくないな)と思ったのです。
【ETFのファンドマネージャーとは名ばかり、実体は管理人のオッサンだ】
ETFのファンドマネージャーは倉庫の管理人に喩えることが出来ます。その倉庫の管理人は「大豆は何キロ、小麦は何キロ、とうもろこしは何キロ、、、そういう比率(*)を崩してはいけない」という指示だけを受けているのです。
いまトラックが来て、「小麦だけを持ち込みたいのだけど」とトラックの運転手に言われても、それを許すわけにはゆきません。
「ウチはね、大豆は何キロ、小麦は何キロ、とうもろこしは何キロ、、、そういう割合でしか商品を受けてはいけないと社長から指示されているんだ。だから小麦を持ち込みたいのなら、大豆やとうもろこしも比率を揃えて持ってきてよ!」
そういう会話になるわけです。
例えばSPYの場合、「大豆は何キロ、小麦は何キロ、、、」に相当するのがS&P500指数そのものの銘柄構成比率になるのです。
つまりETFは必ず何かの指数を基にした銘柄構成になっているし、そこにファンドマネージャーの主観とか腕前の巧拙とかが入る余地は一切ないのです。
いや、有り体に言えばETFのファンドマネージャーは倉庫の管理人のおじさんそのものです。だから荷を受け入れたり、保管品の搬出を許可する以外の権限は一切与えられていないのです。
皆さんはETFの費用比率が極めて低いということを読んだことがあるかと思いますが、なぜETFがロー・コストか?というと:
1.株の売り買いをしないので銘柄入れ替えの株式手数料がかからない
2.ETFのファンドマネージャーは倉庫の管理人と一緒で門番に過ぎないので高い給料を払う必要がない
ということによります。
だからETFとは、そういう小麦や大豆などが或る一定比率で保管されている倉庫の株式があり、それが株式市場で上場されているという風に理解すべきなのです。
【ETFが積極的にプッシュされなかった法律上の理由】
アメリカでETFがあからさまにプッシュされなかったもうひとつの理由があります。
それは法律上、制約があったという点です。
先ほどの倉庫の例で言えば、トラックが荷を搬入したり搬出したりするたびごとにウエアハウス・レシート、つまり荷札を発行(=これをクリエイションといいます)したりキャンセル(=これをリダンプションといいます)したりするわけですから、それは米国の証券取引法(1940年取引法)では所謂、Continual offering(=けいぞく売り出し)という行為に看做されます。
すると株式のIPOと同じように常にクウァイエット・ピリオド(緘口令期間)に入っているのです。ETF運用会社が原則として自社のETFに関して一切説明もしなければ教育もしない理由はそういうアメリカの証券法との絡みが影響しているわけです。
(*)これを難しい言葉で言えばポートフォリオ・コンポジション・ファイルといいます。
倉庫に貯蔵されている大豆などの商品を業者同士が売り買いするたびにいちいちA社の倉庫からB社の倉庫に移管していたのでは、手間ばかりかかって効率が上がりません。
そこで「この分は俺のだよ」というしるしとして、荷札だけをやりとりすることが始まったのです。
そこでは現物をトラックで運ばず、キャッシュと荷札の交換だけで済ませてしまいます。
そして最後に本当に現引きして大豆を飼料加工業者などに引き渡す際のみ、倉庫で荷札を提示して、現物をトラックに積んで搬出する、これがウエアハウス・レシートの考え方です。
【なぜ運用会社や証券会社はソッポを向いたか?】
さて、「荷札だけをやりとりして、現物の大豆は倉庫から動かさない」というやり方は大変合理的なのですが、これで困る人も出てきます。
例えばトラックの運転手です。
彼らは荷を動かすことで生計を立てていますから、荷を動かさず、帳簿上の付け替えだけで処理されるようになると仕事が減って困るわけです。
実はETFとウォール街の関係も全くこれと同じで、ETFで荷札のやりとりだけで済ませるようになると、以前のようにミューチャル・ファンド(=投信)がその組み入れ銘柄を全て買い注文、売り注文出すことで運用していた時に比べて株式委託手数料が減ってしまうのです。
金融関係者は先ずこれが気に入りませんでした。
特に日本の場合は総合証券から投資信託を購入する場合は営業マンへのコミッション(販売手数料)がガッポリ差し引かれます。だからETFが普及すると金融機関にとっては「営業妨害」になるのです。
(個人投資家にわざわざ知恵付けることはねぇな)
総合証券の経営者はこの「不都合」な商品を黙殺することにしたのです。
同様のためらいはETFが最初にアメリカで導入されたときにもありました。
ファンドマネージャーや投信会社は(なるべくETFが成功して欲しくないな)と思ったのです。
【ETFのファンドマネージャーとは名ばかり、実体は管理人のオッサンだ】
ETFのファンドマネージャーは倉庫の管理人に喩えることが出来ます。その倉庫の管理人は「大豆は何キロ、小麦は何キロ、とうもろこしは何キロ、、、そういう比率(*)を崩してはいけない」という指示だけを受けているのです。
いまトラックが来て、「小麦だけを持ち込みたいのだけど」とトラックの運転手に言われても、それを許すわけにはゆきません。
「ウチはね、大豆は何キロ、小麦は何キロ、とうもろこしは何キロ、、、そういう割合でしか商品を受けてはいけないと社長から指示されているんだ。だから小麦を持ち込みたいのなら、大豆やとうもろこしも比率を揃えて持ってきてよ!」
そういう会話になるわけです。
例えばSPYの場合、「大豆は何キロ、小麦は何キロ、、、」に相当するのがS&P500指数そのものの銘柄構成比率になるのです。
つまりETFは必ず何かの指数を基にした銘柄構成になっているし、そこにファンドマネージャーの主観とか腕前の巧拙とかが入る余地は一切ないのです。
いや、有り体に言えばETFのファンドマネージャーは倉庫の管理人のおじさんそのものです。だから荷を受け入れたり、保管品の搬出を許可する以外の権限は一切与えられていないのです。
皆さんはETFの費用比率が極めて低いということを読んだことがあるかと思いますが、なぜETFがロー・コストか?というと:
1.株の売り買いをしないので銘柄入れ替えの株式手数料がかからない
2.ETFのファンドマネージャーは倉庫の管理人と一緒で門番に過ぎないので高い給料を払う必要がない
ということによります。
だからETFとは、そういう小麦や大豆などが或る一定比率で保管されている倉庫の株式があり、それが株式市場で上場されているという風に理解すべきなのです。
【ETFが積極的にプッシュされなかった法律上の理由】
アメリカでETFがあからさまにプッシュされなかったもうひとつの理由があります。
それは法律上、制約があったという点です。
先ほどの倉庫の例で言えば、トラックが荷を搬入したり搬出したりするたびごとにウエアハウス・レシート、つまり荷札を発行(=これをクリエイションといいます)したりキャンセル(=これをリダンプションといいます)したりするわけですから、それは米国の証券取引法(1940年取引法)では所謂、Continual offering(=けいぞく売り出し)という行為に看做されます。
すると株式のIPOと同じように常にクウァイエット・ピリオド(緘口令期間)に入っているのです。ETF運用会社が原則として自社のETFに関して一切説明もしなければ教育もしない理由はそういうアメリカの証券法との絡みが影響しているわけです。
(*)これを難しい言葉で言えばポートフォリオ・コンポジション・ファイルといいます。







広瀬隆雄(Hirose Takao)
ツイッターノミクス TwitterNomics
FX投資家のための賢い税金の本