本記事はゲストブロガーからの投稿です。今回はEiichirohさんです。

ゲストブロガー:Eiichiro
ブログ:ニューノーマルの理


今日の報道は、トヨタ社長の公聴会証言で一色。
「満足できない」 トヨタ公聴会、“所信”の繰り返しに不満噴出

電子制御に問題ない事を証明するのが不可能である事を考えると、想像通りの幕切れ。謝罪や意気込みを語ったところで、今後の問題解決には繋がらな い。 明確な根拠を示せない事は、前日の米国トヨタ・レンツ社長の歯切れの悪さからも明らかだった。要するに、トヨタとしても不具合の原因がどこにあるの か正確に把握できていないわけだ。

NHTSA(道路交通安全局)とトヨタの不仲はずっと報道されていたのだが、そのNHTSAも随分と非難されていたのは意外だった。こういうやり取 りを見ても、日本国内で報道される「トヨタバッシングは米国政府の陰謀」などといった、起こった事実から目を背ける報道は、浅はかで、頂けない。
>電子制御システムが車両の加速につながる電気系統もしくはソストウエアの問題を引き起こす可能性があるという懸念

問題が払しょくできなかった事は、強調して報道される事になる。アメリカ人が消費者問題に敏感な事を考えると尚更だ。 原因が究明できていない事は 明らかになった。トヨタの逆風は一過性、との声がアメリカ国民からも聞こえてくるが、公聴会で悪い流れを断ち切れなかった事を考えると、逆風が強くなる可 能性は大きくなってきたように思える。

トヨタ自動車本体に劣勢を覆す術がない事を考えると、雇用が関係している州知事に頑張ってもらうしかないだろう。

米4州知事、議会に書簡で訴え

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MBS市場

先日は、豊田社長の公聴会とともに、こちらも注目された。

米FRB議長、長期の低金利維持言明し金融引き締め観測打ち消す

1月CPIが下落したことで、バーナンキが引き締め観測を否定するのは、ほぼ間違えなかったのだが、いちおー3月終了となっているMBS買取プログラムについても、やはり賛否がある模様。
先日発表の12月ケースシラーも前月比低下との事で、シラー教授は住宅ローンのデフォルト増加に懸念を表明。

12月米ケース・シラー住宅価格指数は前月比低下

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FRBのMBS購入終了で住宅ローン金利急上昇せず

インフレタカ派の連銀総裁たちは、こんな事言っているのだが、2008年の買取プログラムのアナウンス効果は絶大だった。
MBS買取アナウンスと同時に、30年金利(青)・15年金利(薄赤)はともに急落。

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それを考えても、前回どこかの総裁が言ってたように、プログラムは延長、若しくは再開となるんじゃーないだろうか。何らかの形で支えるはず。 自分の目には、FRBが関わらない事には、金利高騰は避けられないように思える。

国家を破綻に導くヘッジファンド

それにしても今の時期、新興国と先進国は大きな岐路というか、違った道を歩み始めようとしているように思える。
 
新興国の出口戦略が鮮明化、ブラジル中銀が預金準備率引き上げ

新興国は出口へ。 アメリカは出口に向かいたい気持ちは伝わってくるが、実際には向かえず。イギリスも、今月休止したばかりの量的緩和を再開する可能性が高い、との事で悲壮感が漂ってくる。

ユーロ圏の弱さが英国の景気回復を圧迫

<英国>財政赤字、急拡大 国債利回り高騰

>「ユーロ圏の回復がもっと急速に進めば大きな助けになる」との事だが、要するに、落ち込みが進行した場合にはイギリスの亀裂は大きくなる、という事。

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現在火種と化しているギリシャの先に、スペイン危機がチラついているのだが、東欧はもとよりイギリスのデフォルトも市場で噂されるようになった。
何よりイギリス政府の2009、2010年の借り入れ額は1970年代にIMFから融資を受けた時より大きいとの事。ギリシャの国債償還が近付くにつれて緊迫するEUだが、ギリシャ危機はイギリスにも波及する。
そのギリシャ危機に見られるように、今現在、CDSと国債市場での値動きが各国の動揺を誘っているのだが、それをリードしているのはヘッジファンドだと言われている。

独仏当局、ヘッジファンドとCDS取引に一段と厳格な規制を検討

>南欧諸国を対象にCDSを取引してきたヘッジファンドに対する新規制をドイツが求める可能性
仮に上の「デフォルトサイクル」が進行するとすれば、その進行役は、CDSと国債マーケットにおけるヘッジファンドという事になるのだが、今更ながら、国債レベルでCDSが設計されている事につくづく疑問を感じる。
リーマンが潰れた時、CDSスプレッドの拡大と空売りの加速が、倒産の背景にあるんじゃないかと、2008年当時大きな話題になった。

CDSスプレッドに追随する「空売り」09/5・05

簡単に言うと、ヘッジファンドはまず、倒産危機が噂される企業のCDSを意図的に吊り上げ、倒産不安をあおる。その上で、株式市場で空売りを仕掛け、利益を得るという手口だ。 国際ジャーナリストの田中宇氏によると、リーマンだけでなくベアースターンズもこの手口の餌食になったと、2008年にWSJが指摘しているとの事。
仮にヘッジファンドがソブリンCDS、国債マーケットに参加しているとなると、今現在の欧州のCDSの高騰を見る限り、リーマン等の企業レベルで起こった事が、国家レベルで行われようとしている事になる。ソブリンCDSを吊り上げデフォルト不安を演出し、国債市場で空売りを仕掛けるという訳だ。ヘッジファンドが国家破綻を導くという、ショッキングなモラルハザード。

リーマン倒産時に、国債レベルでCDSが設計されていた事を考えると、このようなケースも想定できたと思うのだが、各国政府は何をやっていたのだろうか?規制を検討、なんて今更言っているのだが、完全に後手。悠長な構えに思えて仕方がない。
ただ、規制しないよりはした方がマシ。危機の連鎖を防ぐには、財政指導を行うよりもHF規制が先決といえるかも知れない。