【コア・サテライト】
次にコア・サテライトという考え方があります。これはとりわけ皆さんにやってほしい戦略です。コアというのは中心、サテライトというのは衛星という意味です。
コア・サテライト

つまり惑星と衛星のようにメインになるものと遊撃手的にチャンスを狙いにゆく投資対象を分けるやり方なのです。例えばメインになるETFとしてアメリカの代表的な株価指数であるS&P500をなぞるSPYを据えるとします。そして個別銘柄で自分が特に好きな銘柄をそれとは別に組み入れるなどの方法がこのコア・サテライトなのです。
いま機関投資家などの、所謂プロの投資家が株式に投資する場合を考えるとその目論見は理論的に次の2つに分解されることが多いです。

ひとつはプロの投資家たちがβ(ベータ)とよぶもので、これは株式市場全体の値動きのことを指します。例えば今年のアメリカの市場が仮に7%上昇したとするとその動きのことがベータなのです。

投資信託や年金のファンドマネージャーの中には自分で銘柄の選択をあまりせず、楽してマーケットに便乗しようと考える人が多く居ます。それらの怠慢なファンドマネージャーのことをアメリカではクロゼット・インデクサーと呼びます。クロゼットというのは押入れのことですね。だから隠れたインデックス主義者という意味です。

クロゼット・インデクサーは主にベータでお茶を濁しているのです。

次に市場の動きでは説明できない、たとえば銘柄選択の上手さや売り買いのタイミングの上手さのことを投資の世界の専門用語ではα(アルファ)と呼びます。

つまり運用者の腕前のことです。

ヘッジファンドの多くは、所謂、絶対リターンを目指しています。それらはアルファを取りにゆく戦略と言えそうです。

さて、コア・サテライトというETFに投資する上での戦略に今一度立ち返って考えると、つまりそれはベータとアルファをきちんと峻別して投資機会を考えるということに他ならないのです。

株式投資の利益というのは、「相場が良い・悪い」というマーケット全体の環境で決まります。それはすなわちベータです。そうならば自分のポートフォリオのかなりの部分はもうそっくりそのままマーケットを買ってしまおう、つまりSPYで済ませよう、というのが「コア」の考え方です。

そして自分が本当に「これは」と自信を持てるアイデアだけは個別株で行こう、、、これが「サテライト」に相当します。