ウォール・ストリート・ジャーナルによると4月3日のiPadの発売日にむけてアップルがテレビ番組のコンテンツをメディア各社からひっぱってくるのに苦労しているそうです。

iPadの利用方法としては大別して:

1. 電子書籍と
2. エンターテイメント端末

という2つの用途があります。
普段、我々は電子書籍分野でのアップルの戦略にばかり気を取られています。

確かにそちらの分野ではコンテンツの契約は順調に進んでいます。
そのわけはアマゾンの言いなりになりたくない出版社がアップルと組むことで「抑止力」を得られると期待しているからです。


これとは対照的にテレビに代表される動画コンテンツ、ならびに雑誌コンテンツに関してはコンテンツの準備は上手く行っていません。このままだと当初のアップルの野望よりずっと貧弱な内容にとどまりそうです。

なぜアップルは苦戦しているのでしょうか?

それはアマゾンの「キンドル」が登場したときに出版社が受けた「洗礼」をテレビ局はまだ経験しておらず、限定的な競争にしか晒されていないからです。

その一方で若しアップルのiPadにコンテンツを沢山出してしまったら、ちょうどレコード会社がiPodの出現でボロボロになったようにアップルに喰い物にされてしまうことを懸念しているわけです。

同様のことは雑誌にも言えて、白黒画面の「キンドル」はグラフィックの訴求力が足らないことから今までは雑誌の敵ではありませんでした。

テレビ局や雑誌社としては踏ん張れるだけ踏ん張って、一日でもコンテンツを明け渡す日を先延ばししようとあがいているわけです。

ただその一方でテレビ番組を容易に検索可能とするためのデータベース化などの動きはどんどん進んでいます。だからメディアが抵抗し続けられる期間はそれほど長くないかも知れません。

いずれにせよiPadがコンテンツ不十分のまま発売日を迎えることはアップル株にとって新たなリスクとなることは間違いありません。

今後のコンテンツ提供契約の交渉の進展を見守りたいと思います。