英タイムズ・オンラインによると先のドバイにおけるハマスの幹部暗殺事件に絡んで、工作員をドバイに送り込む目的で英国のパスポートを偽造したイスラエルの外交官が英国政府から追放処分を受けました。

このイスラエルの外交官はロンドンにおけるモサド(イスラエルの諜報機関)のリーダーなのだそうです。

英国政府は「友好国であるはずのイスラエルが英国の主権を無視してこういう行為を行ったのは許しがたい」と声明を出しています。

今回、暗殺作戦に参加した12名の工作員の偽造パスポート以外にも少なくともあと14のパスポートが偽造された模様です。

イスラエル国内には「イスラエルも英国の外交官を追放し、仕返しすべきだ」という強硬意見もありますが、ここは事態をエスカレートすべきではないという慎重派の意見が支配的であり、イスラエル政府は「英国政府の決定は遺憾だ」とコメントするにとどめています。



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ところで今回の事件はイスラエルにとってちょうど悪いタイミングで起こってしまいました。なぜなら米国とイスラエルの関係も近年では最も悪くなっているからです。

先頃、ジョー・バイデン副大統領がイスラエルを訪問した際、米国が中止を求めている入植者の住宅建設を遂行するという発表がまるであてつけのようになされたからです。

この件に関しヒラリー・クリントン国務長官はイスラエルに激しく抗議しています。

つまりイスラエルは英国と米国という最も重要な友好国の両方との関係を損ねてしまっているのです。

【レバントはルネッサンスを迎えている】
ところでシリア、レバノンなどの国々は、いまちょっとした復興ブームになっています。これまでEU加盟を狙って、北の方ばかりを向いていたトルコもEU加盟熱が冷めて、むしろシリアとの外交、経済協力の推進に目を向け始めています。
そんなわけで、所謂、レバント地方全体が良いムードになってきているのです。

おかしくなってしまったドバイを「損切り」して、故郷の復興を目指すデベロッパーなども登場しています。

イスラエルの場合も外交面では上に書いたように波風が立っているのですが、経済の方は安定しています。実際、ミニ不動産バブル的な様相を呈してきていると形容することも出来ると思います。

イスラエルは米国や欧州が数年前まで不動産バブルを経験していたときにバブルに巻き込まれませんでした。銀行の融資も節度を保っていました。今、パレスチナ情勢が比較的穏やかなので、人々は平和を謳歌しているというわけです。

イスラエルに投資する方法としてはiShares MSCI Israel Capped Investable Market Index Fund(ティッカー:EIS)というETFが便利です。

ここでCapped(=上限付き)というのは個別銘柄についてはファンドの24%を上限とするという意味です。なぜ上限を付けるかと言えば、イスラエル株ではテバ・ファーマシューティカル(ティッカー:TEVA)がガリバーのような巨大な存在なので、そのまま時価総額比率で組み入れてゆくとイスラエルという国に投資するファンドではなく、テバ・ファーマシューティカル(主上場市場は米国です)に投資するファンドになってしまうので、それでは面白くないからです。

同ファンドのセクター別構成比は:

金融 25%
ヘルスケア 24%
IT 15%
素材 15%
通信 11%

などとなっています。
また代表銘柄は:

テバ・ファーマシューティカル 23%
イスラエル・ケミカルズ 10%
チェックポイント・ソフトウエア 8%
バンク・リウミ 7%

などとなっています。