米国証券取引委員会(SEC)がゴールドマン・サックス(GS)-12.79%に対して証券犯罪のかどで民事訴訟を起こしました。

これが原因でニューヨーク市場全体が暗転し、大幅安で引けています。

ゴールドマン・サックスの出来高は1.02億株で最近の平均出来高の10倍の大商いでした。

ゴールドマンはコラテラライズド・デット・オブリゲーション(CDO)と呼ばれる金融商品をパッケージングし、販売しました。これは沢山の住宅抵当証券をかき集め、それを別の商品に再パッケージして投資家に販売するものです。

米国証券取引委員会の主張は「この金融商品は新しい商品で複雑な構造をしている。しかし利害相反は誰の目にも明らかだ」というものです。


SECはゴールドマンがこの商品をパッケージングし、投資家に販売した際に、ポールセン&カンパニーという会社を起用し、どの住宅抵当証券を入れるかの選別をさせました。

ポールセン&カンパニーは一番デフォルトしそうで、従って、自分が在庫にしたくないゴミ証券ばかりを選んでパッケージングしたとの疑いが掛けられています。

その時点でのポールセン&カンパニーの自己ポジションではそれらのゴミ証券を実質的にショートしており、このパッケージ化された商品を買わされた投資家と完全に利益相反を起こしていたというのです。

ゴールドマンはポールセン&カンパニーのそういう立場を知りながらこの商品の販売を遂行したことにより「証券犯罪」に加担したというものです。

ここが重要な点ですが、これは民事訴訟であり、あくまでも米国証券取引委員会の起こした訴訟である点です。司法省はいまのところ絡んでいません。つまりこの事件は刑事事件扱いではないということです。

一般に民事訴訟は刑事訴訟より軽いです。

その意味では過剰反応すべきではないのかもしれません。
ただ、ゴールドマンの「客向かい」体質は昔から業界関係者では有名であり、その意味ではレピュテーション(風評)リスクがあるとウォール・ストリート・ジャーナルのニュース・ハブは指摘していました。

他社に対する影響ですが、CDO市場ではゴールドマンが最大のプレーヤーではありませんでした。他にもシティ(C)、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAC)、ドイツ銀行(DB)、UBS(UBS)などが同じビジネスをやっていたので、同様な訴訟が他社に対しても起こされる可能性が無いとは言えません。

また新金融規制法案が今、ワシントンDCで動いている最中なので今日のニュースはこの法案のモメンタムを増す結果になるという見方もあります。

今日、金融株に対するインパクトが予想以上に大きかったのはこのためです。