いまギリシャ株の話をするとひんしゅくを買うかもしれないけど、(そろそろいいんじゃないかな)と考えている銘柄がひとつあります。それはコカコーラ・ヘレニック・ボトリング(ティッカー:CCH)です。

同社はコカコーラのコーラやウォーター類を販売している会社で欧州、ナイジェリアなどを中心に28カ国で事業展開しています。

コカコーラのボトラーとしては世界第2位(売上ベース。第一位は米国のコカコーラ・エンタープライゼズです。)

年間売上規模は約91億ドルで、これは同じコカコーラのボトラーであるメキシコのコカコーラ・フェムサ(KOF)より大きいですが、逆に時価総額ではCCHの方が小さくなっています。

株主構成としてはコカコーラが23%、カーテス・ホールディングが30%、一般株主が47%となっています。

CCHは成熟国、中進国、新興国の3種類のマーケットで事業展開しています。

【成熟国:売上の45%】
オーストリア、キプロス、ギリシャ、イタリア、北アイルランド、アイルランド、スイス

【中進国:同17%】
クロアチア、チェコ、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、ポーランド、スロバキア、スロベニア

【新興国:同38%】
アルメニア、ベラルーシ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、ナイジェリア、ロシア、セルビア、ウクライナ等

国別の出荷ボリュームは以下の通りです。
CCH1


2004年から2009年までの出荷ボリューム成長率は年率8%、EBITDA成長率は年率7%、ROICは2009年で10.4%です。

同社は経営の効率化につとめており、いちケース当たりの販売管理費は漸減しています。またキャッシュフローは安定的に増加しています。

本社がギリシャにあるという理由だけで売られていますが、ギリシャが総売上高に占める割合は8%に過ぎません。

その半面、ポーランドやナイジェリアなどの有望なマーケットへは確り喰い込んでいます。
CCH2