ウォール・ストリート・ジャーナルに結構笑える記事がありました。中国人民銀行が人民元の変動を容認するという発言をしたので、各社のエコノミストから「それみろ、俺の予想が当たっただろう?」という自画自賛のコメントが殺到するだろうという記事です。

ウォール・ストリート・ジャーナルはその記事中、過去数週間に出された人民元関係のコメントのサンプルを示しています。

「トロント・サミットを前に人民元切り上げへの期待は低い。しかしわれわれはこの時期に切り上げが行われる可能性は高いと考えている」 ジュリアン・ジェソップ、キャピタル・エコノミクス

「世界経済がまたひどいことにならない限り中国の金融引締めは継続すると考える必要がある」クリストファー・ウッド、CLSA

「欧州の混乱にもかかわらず人民元は再びスポットライトを浴びるだろう。5月の貿易黒字が大きかったからだ。(中略)人民元はいずれは動く」TJボンド、メリルリンチ

「まず断っておくが人民元を動かすことは為替をあたらしいおさまりどころへ持ってゆくだけの話で、人民元が極端に割安に放置されているからそれを是正するということではない。変更はゆっくりとしたペースになるだろう」ウェンシェン・ペン、バークレイズ


「為替の柔軟性を増せば金融政策の独立性が高まる。為替市場での柔軟性の導入は国内のニーズに合わせて利上げできる余地ができることを意味する。もし中国国内の景気サイクルが米国の景気サイクルと今後だんだんズレてくるのであれば、そのような独自の金利政策を打ち出せる能力は重要になるだろう。今は中国の金利は米国のマネタリー・コンディションによって決定されてしまっており、それは不適当だ。人民元が強くなれば輸入品の価格は下がる。また長期ではサービス業や消費に成長の中心が移り、工業や設備投資の偏重は是正されるだろう。」世銀中国チーム

「5月の貿易黒字が大きかったので人民元の切り上げがおこるだろう」ワン・キン、モルガン・スタンレー

「人民元の切り上げの可能性が完全に消えたわけではない」ベン・シンペンドルファー、RBS

「もし中国政府が裏をかくような発想ができるなら、今ほど人民元切り上げに良いタイミングはない」トム・オーリンク、ストーン&マッカーシー

「われわれは人民元は向こう数週間のうちに動き出すという非コンセンサス的な考えを持っている」タオ・ワン、UBS

「今日の貿易収支の数字で人民元の変動の可能性は高まった」マーク・ウイリアムス、キャピタル・エコノミクス

「むこう12ヶ月で5%程度の人民元の変動が予想される」ヘレン・キアオ、ゴールドマン・サックス

「向こう4から6週間の間に人民元が動くだろう」マイケル・カーツ、マッコーリー

「中国政府はもう人民元を動かすことを考えていないだろう。そのメリットはなくなったとかんがえているはずだ」カール・ワインバーグ、ハイ・フリックエンシー・エコノミクス

「人民元が動かされる可能性がゼロになったとは言い難いが、上半期中にそれが起こる可能性はかなり低くなった」CEBMチャイナ・リサーチ

「人民元のペグをやめるという我々の予想を一旦延期する。たぶん第3四半期ころになるだろう」スティーブン・グリーン、スタンダード・チャータード