世界のマーケットが軟調な中で意外に頑張っているのがラスベガス・サンズ(ティッカー:LVS)です。

同社はアメリカのラスベガスに本社があるのですが売上の大半はマカオなどのアジアから上がっています。

リーマン・ショックが起きた後で多くのカジノの株はボロボロになりました。

客足の落ち込みとアグレッシブな拡張計画で多額の借金を背負い込み、その利払い負担が重くのしかかってきたのが原因です。

ところが最近はそういういろいろな懸念を吹き飛ばすような強い動きになっています。それはどうしてでしょうか?

ひとつの理由は同社の主力のカジノがあるマカオのビジネスが上向いてきたことが指摘できます。

人民元が強くなれば中国からの海外旅行者数は増えると予想されます。

下の絵はつい最近オープンしたシンガポールのマリーナ・ベイ・サンズの完成予想図です。
LVS1


マリーナ・ベイ・サンズは単なるカジノだけではなく、国際会議、社員旅行、見本市などのビジネスも追求しています。
LVS3

ラスベガス・サンズは上の一覧表でもわかる通り極めて強気の投資計画で相次いで巨大なカジノを建設しました。

その後、金融危機が襲ったので一時は資金繰り困難に陥る場面もありました。

しかし今は全ての物件がどんどん売上と利益を伸ばしています。

例えば主力のベネチアン・マカオは去年の第1四半期と今年の第1四半期を比較すると40%程度EBITDAが成長しました。

4月末にオープンしたシンガポールのマリーナ・ベイ・サンズは予想以上の好調なオープニングを迎えました。マレーシア、インドネシア、台湾、インド、中国などから観光客が押し寄せています。

同社の現在の負債は100億ドル、キャッシュは50億ドルです。

ラスベガス・サンズの去年の税引き前利払い前償却前利益を見るとその75%がアジアから生まれていることが分かります。
LVS2

今後、アジアの占める比率は8割を超えると予想されています。

今はシンガポールのマリーナ・ベイ・サンズが開業したばかりで、株価にはその興奮がある程度反映されていると考えた方がよさそうです。つまり興奮が冷めれば一旦売られる可能性があるということです。

ただシンガポールでのカジノの開業に関しては事前の投資家の期待は大きくなかった中で、予想以上に客足は良かったと聞いています。

次の決算発表は8月第一週であり、それを前にまた上値を追う展開になる可能性もあります。