ニューヨーク・タイムズにアップルのiPhone4のティアダウン(分解)分析の記事が出ていました。

アップルはiPhone4を売ることで1台あたり$600を売り上げますが(電話会社リベートを含む)、そのうちの粗利益は下の図にあるように$360、つまり60%です。
ティアダウン

(出典:ニューヨーク・タイムズ)


部品・材料費は$187.51で31.25%です。この部品・材料費のうち80ドル、つまり43%が韓国で、ディスプレイやメモリーが占める割合が大きいです。
特に注目して頂きたいのはアッセンブリー(組立)の部分で、$6.54しかありません。これは$600の1.09%に過ぎません。これが中国の「取り分」なのです。

ただ中国から米国へ輸出されるときの輸出インボイスは$240になると思います。

僕が言いたいことは中国の輸出統計をみて、それが対米黒字になっているので中国が世界のビジネス・シーンを支配しているように感じる人が多いと思うのですが、実際には中国のビジネスの多くはブランドやインテレクチュアル・プロパティー(知的所有権)を支配していないのでカミソリのように薄いマージンでの商売を強いられているということなのです。

トーマス・フリードマンが『フラット化する世界』で描いて見せた国際水平分業の世の中は一見すると中国やインドの「ひとり勝ち」の世界のように見えるのですが、実際には世の中はもっとずっと複雑なのです。