SF映画などでよくスペース・ワープ(光の速度より速く飛ぶこと)のシーンが出てきますけど、今の世界のビジネス・シーンは本当にこのワープ・スピードを地で行く変化をしている気がします。

(出典:NASA)
例えば5000万人のユーザーを獲得するのにラジオは38年かかりました。テレビはそれを13年で達成し、インターネットは4年で達成しています。iPodは3年、Facebookは2年で達成しています。
1984年に世界中でインターネットに接続されていたデバイスの数は1000でしたが1992年にはそれが100万に増えました。2008年には15億になっています。iPhoneの例を出すまでもなく、これからは携帯電話とコンピュータの境界線がぼやけるのでネットに接続されているデバイスの数は加速度的に増えます。
こうした環境変化は我々の仕事の進め方や商売のチャンスにも大きな影響を与えると思うのです。

(出典:NASA)
例えば5000万人のユーザーを獲得するのにラジオは38年かかりました。テレビはそれを13年で達成し、インターネットは4年で達成しています。iPodは3年、Facebookは2年で達成しています。
1984年に世界中でインターネットに接続されていたデバイスの数は1000でしたが1992年にはそれが100万に増えました。2008年には15億になっています。iPhoneの例を出すまでもなく、これからは携帯電話とコンピュータの境界線がぼやけるのでネットに接続されているデバイスの数は加速度的に増えます。
こうした環境変化は我々の仕事の進め方や商売のチャンスにも大きな影響を与えると思うのです。
米国労働省によると現在学生をしている若者は38歳までに平均10回転職すると予想されています。また、現在、就労している人口のうち4人に1人がその職に就いて1年未満です。アメリカで最も新しい雇用機会を創造している10の職種は2004年には存在しませんでした。そのことは高校や大学は未だこの世に存在しない職種に対応できるような学生を育てて行かなければいけないことを意味します。
いま勢いのある企業の創業した年を見ると:
アップル 1976年
アマゾン・ドットコム 1995年
グーグル 1998年
Facebook 2004年
Twitter 2007年
などとなっています。でもアップルは1990年代に「一回、死んでいる」ので第二の創業をしたのは1998年だと言っても暴論では無いでしょう。(97年にスティーブ・ジョブスのやっていたNextという会社を買収、これが縁でジョブスが暫定CEOとしてアップルに戻りました。)
それを物語るエピソードをひとつ紹介します。
昔、サンフランシスコの投資銀行に勤めている時、アップルにスティーブ・ジョブスが戻り、iMacという製品を発表した直後に、或る日本の機関投資家のシリコンバレー調査ツアーの旅程を組んでいたときのことです。

「テキトーに日程を埋めておいて下さい」
そう言われたので(新製品を出して息を吹き返しつつあるアップルに、いま訪問をかければ収穫ある取材ができるだろう)と思ってアポイントメントを入れました。
ところが下駄を預けている筈のこの投資家が「こんなボロ会社にアポを入れて」とカンカンに怒ったのです。結局、アップルのアポイントメントはキャンセルしました。
まあ投資を本職とし、日頃から新しいトレンドに目を光らせているはずの機関投資家ですらその程度の認識しか無かったわけだから、やっぱりアップルは1998年に一度生まれ変わった会社だと申し上げて差し支えないと思うのです。
すると今、ピカピカの会社の多くは現在の中学生、高校生が生まれた以降に創業された新しい会社なのです。
つまり今隆盛を極めている企業が10年先もしっかり存在しているかどうかなどわからないし、ビジネス・シーンが我々の予期できない方向やついていけないスピードで変化している以上、国の政策で解決できるような性質の問題では無いと思うのです。人材と求人のミスマッチは今後も大量に存在するし、計画経済ではないんだからコルホーズを経営するようなノリで雇用問題を考えても何の解決にもならないと思います。
むしろ刻々変化するビジネス・チャンスを起業家が生かしやすいような産業政策や税制を取るとか、失業者のソーシャル・セイフティーネットの在り方を見直すとか、フリーランスの人達が子育てやリタイアの際に困らないようサポートを強化するとか、そういう事にアタマを使ったほうが良いということ。
いま勢いのある企業の創業した年を見ると:
アップル 1976年
アマゾン・ドットコム 1995年
グーグル 1998年
Facebook 2004年
Twitter 2007年
などとなっています。でもアップルは1990年代に「一回、死んでいる」ので第二の創業をしたのは1998年だと言っても暴論では無いでしょう。(97年にスティーブ・ジョブスのやっていたNextという会社を買収、これが縁でジョブスが暫定CEOとしてアップルに戻りました。)
それを物語るエピソードをひとつ紹介します。
昔、サンフランシスコの投資銀行に勤めている時、アップルにスティーブ・ジョブスが戻り、iMacという製品を発表した直後に、或る日本の機関投資家のシリコンバレー調査ツアーの旅程を組んでいたときのことです。

「テキトーに日程を埋めておいて下さい」
そう言われたので(新製品を出して息を吹き返しつつあるアップルに、いま訪問をかければ収穫ある取材ができるだろう)と思ってアポイントメントを入れました。
ところが下駄を預けている筈のこの投資家が「こんなボロ会社にアポを入れて」とカンカンに怒ったのです。結局、アップルのアポイントメントはキャンセルしました。
まあ投資を本職とし、日頃から新しいトレンドに目を光らせているはずの機関投資家ですらその程度の認識しか無かったわけだから、やっぱりアップルは1998年に一度生まれ変わった会社だと申し上げて差し支えないと思うのです。
すると今、ピカピカの会社の多くは現在の中学生、高校生が生まれた以降に創業された新しい会社なのです。
つまり今隆盛を極めている企業が10年先もしっかり存在しているかどうかなどわからないし、ビジネス・シーンが我々の予期できない方向やついていけないスピードで変化している以上、国の政策で解決できるような性質の問題では無いと思うのです。人材と求人のミスマッチは今後も大量に存在するし、計画経済ではないんだからコルホーズを経営するようなノリで雇用問題を考えても何の解決にもならないと思います。
むしろ刻々変化するビジネス・チャンスを起業家が生かしやすいような産業政策や税制を取るとか、失業者のソーシャル・セイフティーネットの在り方を見直すとか、フリーランスの人達が子育てやリタイアの際に困らないようサポートを強化するとか、そういう事にアタマを使ったほうが良いということ。