要約
向こう5年で主要新興国のネット人口は倍増する
巨大な商機が待ち受けている
新興国は一足飛びにスマートフォンへ


ボストン・コンサルティング・グループが『インターネットの新しい10億人 ブラジル、ロシア、インド、中国、インドネシアのデジタル・コンシューマー』というレポートを発表しました。


【新興国のネット人口は日米の3倍へ】
このレポートによるとブラジル、ロシア、インド、中国、インドネシアの各国は現在世界の人口の45%を占めており、世界のGDPの15%を占めています。これらの国のインターネット・ユーザー数は6.1億人です。

BCGは向こう5年の間にこれらの国々のインターネット・ユーザー数は年率9~20%で成長し、12億人へとほぼ倍増すると見ています。これは日本と米国を合計したネット人口の3倍です。
ネットユーザー

(出典:ボストン・コンサルティング・グループ)

【PC】
これらの国ではPCよりももっぱら携帯からネットが利用されています。

現在これらの国で稼働しているPCは4.4億台に過ぎません。この台数は向こう5年で2倍の8.8億台に増えると見られています。

現在のPCの普及率は:

ブラジル 32%
ロシア 32%
中国 20%
インド 4%
インドネシア 5%
日本 98%
米国 89%

となっています。
PC

(出典:ボストン・コンサルティング・グループ)

【携帯電話】
現在、ブラジル、ロシア、インド、中国、インドネシアの各国の携帯電話SIMカード加入台数は18億ユニットです。日本と米国の携帯電話の総ユニット数は約4億台です。

今後新興国でもスマートフォンなどの高機能のハンドセットの普及が進み、インターネット利用は主に携帯ハンドセットからなされると予想されます。

【ネットのライフスタイル】
国民がネットを利用する延べ時間では5年後には中国が23億時間/日と日米を圧倒すると予想されています。
ネット時間

(出典:ボストン・コンサルティング・グループ)

下のグラフはネットで何をするかを示したものですが、中国のユーザーはビデオや音楽を楽しむユーz-が多いことがわかります。
ネットでなにをする

(出典:ボストン・コンサルティング・グループ)

さらに携帯電話で何をするかを示したのが下のグラフです。
携帯でなにをやる

(出典:ボストン・コンサルティング・グループ)

中国ではネットでのショッピングが一般化しています。
サーファーのプロフィール

(出典:ボストン・コンサルティング・グループ)

この調査から我々が学ぶべきことは何でしょうか?

まず新興国のインターネット潜在市場は極めて大きいということが挙げられると思います。

次に新興国はまずパソコンでネットを経験し、それからスマートフォンに移るという順序ではなく、一足飛びにスマートフォンへ移行すると予想される点が重要だと思います。

またハンドセットのスマートフォン化は米国や日本などの先進国だけのことではなく、いずれ新興国へも波及すると考えられます。

最後にPCはその意味では「後回し」になりますが、それはPCが新興国で売れないことを意味しません。実際、PC市場は向こう5年で2倍になると見られています。

投資家の立場からこの大きなテーマをどのようにプレイすれば良いのでしょうか?

先ず携帯電話のスマートフォン化ではブロードコム(BRCM)マーベル(MRVL)などが順当だと思います。

残念ながら中国やインドにはハンドセット向けチップを作っている銘柄は多くありません。その中で唯一、世界クラスの技術を持っているのは中国のスプレッドトラム(ティッカー:SPRD)だと思います。

次にインターネット・インフラストラクチャではZTEなどが考えられますが、中国以外の輸出市場ではセキュリティなどの問題で摩擦が起きています。米国のネットワーク機器の会社だろうが、中国のネットワーク機器の会社だろうが、全ての企業のシステムに広く採用されているネットワーク半導体を作っているアプライド・マイクロ・サーキット(ティッカー:AMCC)は恩恵を蒙ると思います。

またアクメ・パケット(ティッカー:APKT)は最近、中国はじめアジアの通信会社への食い込みが著しいです。