Twitterでetannさんから質問を受けました。

10月4日にブラジルが海外投資家のブラジル債購入のためブラジル国内に送金した場合、これまでの2%の金融取引税を4%に引き上げると発表しました。

確実に4%税金で持って行かれちゃうというのは痛いです。

ブラジルはこのところ大統領選挙の終了(10月31の決選投票に持ち込まれました)を目指して再び外国からの投資が増える兆候を見せており、ブラジル財務相はレアル高を懸念しています。

世の中は「デフレだ、デフレだ」と騒いでいるわけですが、それはあくまでも先進国に住んでいる人の受け止め方であり、新興国の人たちからするとデフレよりインフレの方が怖いわけです。
消費者物価指数

いまBRICs各国は世界の人口の42%程度を占めていますが、彼らの懸念はむしろインフレなのです。
人口


これは何を意味するか?というとこれらの国ではある程度政策金利を高く据え置かざるを得ないということです。すると先進国から見た新興国債券はとても魅力に見えてしまいます。

だからどんどん新興国債券ファンドが設定されて、お金が新興国へ飛び込んでくるわけです。

これは新興国通貨の上昇を招き、新興国の輸出業者は競争力を失います。

とりわけブラジルの場合、比較的付加価値の低い産品を輸出していますから為替がレアル高に振れてしまうと企業努力で通貨高を克服するわけには行きません。

なおブラジルの金融取引税はブラジル国内にお金を持ち込んだ時にかかるわけで、ニューヨークのADRなど、外・外で取引されているものについては、かかりません。

これは何を意味するかというとニューヨークとサンパウロで株価の乖離を狙ったアービトラージ取引をしない限り、金融取引税の影響はカンケーないということです。言い換えればニューヨークでADRプレミアムがつく分に関してはそのまま放置される(もちろん2%の範囲内で)ということです。