1月に日本で封切り予定の映画『ソーシャル・ネットワーク』の予告編を見て下さい。特に主人公(マーク・ザッカーバーグ)が開口一番、最初に言うセリフをしっかり聞き届けて欲しいのです。



英語が不得意な人のために彼の言葉をそのまま記すと、ザッカーバーグはこう言っています。
ザッカーバーグ:I need to do something substantial in order to get the attention of the clubs.
女性:Why?
ザッカーバーグ:Because it’s exclusive and fun.

なお字幕(不完全な訳になっています)では上の英語が下のように訳されています:

ザッカーバーグ:皆が驚くことをしたいな。
女性:なぜ?
ザッカーバーグ:(なぜならそれは排他的だからだ。)楽しくいきてゆくためにね。

さて、僕が上の字幕を「不完全だ」と言った理由は( )の部分、つまり(なぜならそれは排他的exclusiveだからだ。)という部分が省略されているからです。


「MarketHack」ではFacebookについてはこれまで何度も書いてきましたが、繰り返し言うとFacebookはもともとリアルの世界(ハーバード大学の寄宿寮)で始まったムーブメントであり、学生生活の全てをリアルの世界からネットの世界へ移植する目的で始められたのです。

その試みは従って必然的に最初からエリート的、排他的でした。

Facebookが閉じた世界観を打ち出したからこそグーグルがFacebookを脅威に感じているのです。

インターネットがもともとオープンなものを求めたのは事実です。

しかしもともとの発祥がオープンだからといってインターネットが今後も常にオープンであり続ける保証はありません。

たとえば電話を例にとって説明したいと思います。

電話が最初に発明されたときには様々なオペレーティング・システムがあり、非統一でした。それをクローズドなサービスにし、独占(monopolize)したのがアレキサンダー・グラハム・ベルです。

今では電話というものがそもそもオープンであるか、クローズドであるかを議論する者は居ないし、それがクローズドであるという事実にすら気付かない(ないしは歴史を知らない)人が大半です。

テクノロジーの世界を見るとイノベーションの初期段階ではもともとオープンだったものがサービスの利便性を高めるためにのちのちクローズドになる例は掃いて捨てるほどあります。

先日、「Techwave」の記事に対して佐々木俊尚という人が「そもそもクローズドのみがソーシャルなんていう定義は聞いたことがない」という発言をTwitterでしました。

結構、有名な人なんだと思うけど、こんなに無知で大丈夫かしら?と他人事ながらハラハラする危なっかしさです。

佐々木俊尚の言っているソーシャルとは、日本人が勝手に解釈した「お醤油味ソーシャル」ではないでしょうか?

もちろん「お醤油味ソーシャルのどこが悪い!」という立場も当然、あって良いと僕は思います。

ただ言いたかったのは多くの日本人はFacebookというものを誤解しているし、それがクローズドな世界であることに気づいていないという点なのです。

以前にも書いたけど:

Twitter = OPEN
Facebook = CLOSED

であり、このへんの部分についてはアメリカ人の心のなかにはあいまいな点はありません。

それにもかかわらずTwitterとFacebookをおなじセンテンスの中でチャンポンにして論じているあたりハッキリ言って日本の「識者」とやらに危惧を感じた次第です。


World Map of Social Networks

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