最近、ユーロ共同債という言葉をしばしば見かけるようになりました。

これは英語で書けばEurobondになりますが、我々がこれまで国際金融の世界で使用してきたいわゆるユーロボンド(発行通貨を公式通貨としない市場でイシューされた債券)とは概念的に全く異なります。

従来のユーロボンドは例えばアメリカ企業が欧州で発行したドル建て社債などのことを指します。最初のユーロボンドはシグムンド・ウォーバーグによって1963年に発行されたイタリア道路公団の債券です。

これに対して最近話題にのぼるEurobondは「ユーロ共同債」という訳語があてられています。これはユーロ圏全体が共同でユーロ国債を発行しようとする構想を指します。その利点は信用力が大きくなるため低コストで資金が調達できる点にあります。


しかしそのような共同債を発行するとそれぞれの国はユーロ共同債による援助を受けられる代わりに国庫の歳入の一部をユーロ共同債の返済に充てなければいけなくなり、財政の独立が脅かされます。

現在のところ欧州では法的にも実際上でも予算権はそれぞれの国が握っています。だからそれを侵犯することはなかなかやりにくいのです。

いまのところユーロ共同債のアイデアは欧州の多くの国では支持されていません。