「Facebookショック」が起こるリスクが増大しています。

「MarketHack」の読者なら僕が今をときめくFacebookやTwitterに関しては強気一点張りなのはよくご存じの筈。

これらの企業のバリュエーション(未公開株の株価評価)に関しても、常に最新の、そして市場の実勢に近い数字を紹介してきたと自負してオリマス。

Facebookに関しては先月、アクセル・パートナーズが「足抜き」した際、ちょうどソニーの時価総額とおなじ350億ドルになった事を指摘しました。

一方、Twitterは12月16日の時点でクライナー・パーキンスが出資し、37億ドルのバリュエーションがついたとお伝えしました。

しかし最近、何かが明らかに狂い始めました。


ウォールストリート・ジャーナルによるとfacebookは現在560億ドルのバリュエーションになっているそうです。今年の7月には140億ドルのバリュエーションだったわけだから、5カ月足らずで4倍に化けているわけです。

いくらFacebookが立派なカイシャだと言っても、そりゃチョッとおかしいでしょ?

因みに500億ドルという時価評価はフォード(F)やゼネラル・モータース(GM)などと同じ規模です。

いまフォードは1000億ドル、ゼネラル・モータースは1300億ドルの売上高があるわけだから、多く見積もってもせいぜい数十億ドルしか売上の無いFacebookの現在の評価は将来のIPOの際のアップサイドを全て先取りしてしまった値段だと言わざるを得ません。

問題はこれらのホットな未公開株はSecondMarketやSharePostといった私設電子市場で取引されており、適切なディスクロージャーも無いままにあてずっぽうの株価がついている点です。とくにSharePostはチンケな値付け方式(=乱暴な言い方をすれば最も高い値段を提示した者が資格にかかわらず株を購入できる)で、フェアな価格形成という視点が完全に欠落しています。

ウォールストリート・ジャーナルによると証券取引委員会(SEC)はこの事態を重く見て私設電子市場の実態調査に乗り出したそうです。

これはかなりマズイ展開です。

なぜならこれらの市場で行われた取引が既に米国の証券取引法に違反している可能性が高いからです。

またベンチャー・ファンドによる秩序だったプライベート・ラウンドが私設電子市場での「時価評価」にかく乱されてしまい、結果として将来、ダウンラウンド(前回のプレースメントより低い評価で資金調達が行われること)を余儀なくされるリスクが増しているとも考えられます。

いやもうダメージは確定していると言うべきでしょう。