今日のウォールストリート・ジャーナルにアメリカの玩具小売店がグルーポン(Groupon)でマーケティング・キャンペーンをして大損した事例が報道されていました。

これによるとU.S. Toyという会社が「20ドル分のオモチャを10ドルで」というキャンペーンを実施し、たちどころに2800のクーポンを売ったのだそうです。

顧客は10ドルをグルーポンに支払い、グルーポンは契約通りそこから手数料の5ドルを差し引いて残りの5ドルだけをU.S. Toyに支払いました。

つまりこの玩具小売店は20ドル分の来店客の買い物を実質的に5ドルで許してしまったわけです。


損を覚悟でこの玩具小売店がキャンペーンをした狙いは、1)来店客が20ドル以上の買い物をしてくれるのではないか?ということと、2)既存客ではなく、新規のお客さんを呼び込むことが出来るのではないか?という希望を持っていたからです。

しかし来店客の大半は既存客であり、しかも来店客の大多数はクーポンの金額以上の買い物はしませんでした。

この玩具小売店のオーナーは「ウチの商売のように仕入れコストが固定的かつ利幅がもともと薄いビジネスではグルーポンのキャンペーンは上手く行かない」と分析しています。

僕がこの記事を読んで感じたことは(おじさん、それをちゃんとわかっていたなら何でグルーポンのキャンペーンなんかしたの?)ということです。

僕の考えではグルーポンは地元商店街のような商圏の狭い場所で美容院やマッサージなどサービスの提供者が、必要であれば無償に近い(=COGsが低い)奉仕で頑張ることにより新規の、そしてリピーターの顧客を掴むというシナリオでなければ全く意味はありません。

そのへんのところをグルーポンは自社の営業隊にしっかり徹底しなければ、このビジネス・モデルは事業主と顧客の両方をアッと言う間に疎外し、「自沈」するでしょうね。

満足した広告主と満足した顧客の両方があってはじめて持続可能なビジネスになるというわけ。