チュニジアの首都、チュニスの住民たちが独裁者の追放に成功しました。

同国はベンアリ大統領による23年の独裁政治がおこなわれてきました。しかし長年の高失業率で庶民の暮らしはきつく、不満が募っていたところに食糧インフレが襲い、チュニスの住民たちの堪忍袋の緒が切れたのです。

最初は「職をよこせ!」とか「インフレをなんとかしろ!」という要求だったのが、だんだん「独裁者は退陣しろ!」という要求に変わったのです。


ベンアリ大統領は国外逃亡し、マルタもしくはパリに逃げたと伝えられています。

今回の出来事は所謂、イスラムの革命ではありません。なぜならチュニジアは宗教の自由が固く守られている国で、イスラムの女性でも外出するときにスカーフをかぶったりする必要はない国だからです。

チュニジアは高等教育などにもそれなりに力を入れ、大学卒の若者も多いのですが国内に就職先が無いのが問題でした。

チュニジアは昔、カルタゴと呼ばれました。

フェニキア人(レバノンあたりの人たち)が紀元前800年頃に北アフリカに住み着いたのがそのはじまりでイタリアのシシリー島とは目と鼻の先です。東西貿易に適した立地、小麦などを産する肥沃な後背地を背景にローマのライバルとなったのは有名な話です。

今回の事件はFacebookやTwitterでも広く情報発信されており、さらにAl Jazeeraでも大々的に報道されています。

住民が立ち上がることで政府を追放出来ることを目の当たりにした世界の人々がこれに影響され、他の国でも同様の運動の盛り上がりが起こらないとも限りません。

その意味では近隣のエジプトが最も伝染リスクが高いと思われます。

また食糧インフレが今回のデモにおいて大きな役割を果たしたことから新興国が今後インフレの根絶に躍起となるシナリオもじゅうぶん考えられます。