エジプトのホスニ・ムバラク大統領がけさ(日本時間11日早朝)エジプトのテレビに出演しました。

「ムバラクが演説するぞ」という噂で「すわムバラクが辞任するのでは」との観測が出て、タハリール広場には1月25日の最初のデモ行進以来で過去最高の人出となり、お祭りのような様相を呈しました。

ムバラク大統領の演説は日本時間朝5時から始まる予定でしたが、50分遅れで開始されました。

ムバラクは群衆の興奮が最高潮に達した現地時間10日夜10時50分頃ようやくTVに出てきました。

ところがムバラクは辞任するどころか憲法改正により立候補の簡素化をしたり大統領の任期に関する規定を明快化するなどを約束しただけで、基本的には新しいことは何も言いませんでした。

「これはオレ個人のキャラの問題ではなくエジプトの問題だ」


そうムバラク大統領が述べ、過去の軍隊での功績を羅列し始めたとき、タハリール広場では怒りがさく裂しました。

ムバラクのスピーチは説教調であり、基本的に譲歩の姿勢はありませんでした。

【なぜメディアや群衆はムバラクの辞任を予想したか?】
メディアや群衆はてっきり今日、ムバラクが辞任を発表するものと予想していました。

その一つの理由はエジプト軍がムバラクを見限ったことを示唆する情報がもたらされたからです。

今日、エジプト軍はエジプト軍最高評議会(Supreme Council)を開催しました。

過去にエジプト軍最高評議会は僅か3度しか招集されていません。

しかも過去の2回はいずれも「イスラエルと戦争を始めるかどうか?」を決めるために召集されたものです。

従って、今回の最高評議会では何か尋常ではない事が協議されたに違いありません。

しかも今回の最高評議会にはホスニ・ムバラク大統領の姿はありませんでした。

またエジプト軍最高評議会は「今後定期的に会合を持つ」と発表しました。

これらの事からエジプト軍はどちらにせよ危機管理のリーダーシップを自ら掌握せざるを得ないと覚悟しているように思われます。