次に投資信託の資産残高を見ます。
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やはり米国がいちばん大きいことがわかります。皆さんにおさえて頂きたいポイントは、有事のときはお金がアメリカやドイツや日本の方向へ逃げるということなのです。

さきほどは投資主体という面から見ましたが、今度は受け皿となる投資対象、つまり各国の市場の規模という面から物事を考えてみましょう。

これは世界の取引所の時価総額シェアを示したグラフです。なおこれは国別ではなくあくまでも取引所別です。従って例えばアメリカの場合、1位のNYSEと3位のナスダックが別々に示されています。
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これは世界の株式市場のボラティリティを示したグラフです。2007年から現在までの平均、最低、最高を示しています。
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これを見ると例えばロシアはボラティリティが高いことがわかります。

特に相場が荒れた時、つまり赤のケースですが、ボラティリティが跳ねあがっていることがわかります。次にブラジルもかなり荒っぽいですね。

平均で言えば米国ダウ30が110で最も低いです。



だからリパトリエーションが今後起こるかも知れないなと思った場合、値動きの荒い市場から順番に処分するという方法があるわけです

以上で大体、世界の流動性の高いマーケット、低いマーケットの感覚を掴んでいただけたかと思います。

私の考えでは本格的なリパトリエーションが起こるのはまだまだこれからだと思います。

そのためには何かきっかけがなければいけません。

冒頭で投資家が慌てているときリパトリエーションが起きると申し上げました。

すると逆の言い方をすれば投資家が慌てるようなきっかけが無ければリパトリエーションは起こらないわけです。

経済のファンダメンタルズに対する投資家全般の認識が急に変化した時や何か事件が起きた時にそういうことが起こりやすいです。

しかしリパトリエーションが起こるためには実際に一部の投資家がそのような材料で手痛い打撃を蒙り、損をしなければ大きなリパトリエーションにはならないのです

逆に大したこと無い材料だと思っても、ひょんなことから多くの投資家が逆を突かれて損を蒙れば、それがリパトリエーションをトリガーする場合もあります。

ようするに痛んでいる投資家が堪え切れなくなり、水準に関係なくポジションを落としにかかるという行動様式が出る必要があるわけです。