ストラトフォアのレバ・バハーラはバーレーンで現在起きているGCC軍の介入はサウジアラビアとイランという中東の2大国がこの小さな島国を舞台として繰り広げている代理戦争だと説明しています。

イランは主に地下活動家などを利用し、隠密活動を通じてバーレーン政府に揺さぶりをかけています。

一方のサウジアラビアはサウジアラビア国家警備隊をこれみよがしにキング・ファハド・コーズウェイを渡橋してバーレーンの為政者たちが住むリファに配置しました。

つまりイランは陰、サウジアラビアは陽の戦略をとっているわけです。


イランの隠密作戦は以前にもイラクやアフガニスタンで成果を挙げています。

具体的には現地のイラン系住民や不満分子を利用しデモ行進やテロ行為を背後から支援するわけです。

この任務に当たるのはクウォズ・フォース(Qods Force)と呼ばれるイラン革命防衛隊(Iranian Revolutionary Guards)の隠密作戦(covert operations)を担当する特殊工作部隊です。

バーレーンの場合、国民の70%がシーア派であり、いわば「イラン系」の人たちなのです。だから彼らの中からバーレーン政府転覆のための志士の志願者を募ることは極めて容易です。

実際、バーレーンのいろいろな施設、たとえば今回、デモ隊に対する発砲で負傷した市民の多くが収容された国立サルマニア病院は日本で言えば慈恵医大病院みたいな存在であり、湾岸諸国の他の国からも医師や看護婦を目指す学生を集めるところですが教養の高い学生が多いことから反政府運動の拠点になりやすい存在であり、クウォズ・フォースの影響下に置かれているという人もいます。

ロバート・ゲーツ米国防長官が先日バーレーンを訪問しバーレーン王室と打ち合わせをしました。

その翌日にサウジアラビアがバーレーンに軍隊を派遣したということはバーレーンの政治的不安定が増すとバーレーンを母港とする米第5艦隊の施設や人員に対するテロ行為などの発生のリスクも増すため、そのようなイランの影響力に対する「抑止力」としてしぶしぶサウジアラビア国家警備隊のバーレーン進軍を容認せざるを得なかったという解説もあります。