米国3月非農業部門雇用者数は21.6万人と市場予想の19万人を上回りました。
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過去2カ月の数字も若干、上方修正されています。
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失業率は8.8%と市場予想の8.9%より0.1%良かったです。
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民間部門の雇用者数は23万人で予想の21万人を上回りました。

今回の雇用統計では政府部門を除いてすべてのセクターで雇用が増えています。

しかし6カ月以上失業している人は610万人であり、失業者全体の45.5%を占めています。

これは2月の43.9%を上回る数字であり失業中の人が職を見つけるのが引き続き困難であることを示唆しています。

なおレジャー産業(+3.7万人)やアルバイト(2.9万人)などの雇用増については比較的低賃金の仕事であり、「雇用の質」は逆に低下しているという主張もあります。

今回の雇用統計の発表に前後してFRBの関係者が相次いでFEDの今後の金利政策にコメントしはじめており、それらの多くは「いつまでも追加的量的緩和政策やゼロ金利を続けることはできない」というタカ派的なものです。(但し今日のウィリアム・ダッドリーのスピーチはハト派でした。)

このような「ノイズ(雑音)」はFRBが金利政策を変更するための「下ごしらえ」であると捉えて良いでしょう。

実際、フェドファンズ・フューチャーズの価格からは市場参加者の多くが今年中の利上げを織り込み始めていることがわかります。

最近の米国のマクロ統計を振り返ってみると住宅関連の数字は相変わらずひどいです。

その一方で企業の購買担当者のマインドや株式市場は米国経済がかなり立ち直ってきていることを示唆するものとなっています。

当面注目されるのは6月に期限が来る追加的量的緩和政策(いわゆるQE2)が予定通り終了されるかどうかです。

僕の考えでは正式な発表を伴う追加的量的緩和政策の延長ないし追加(=つまりQE3)の可能性はゼロだと思います。

それを断った上で現行のQE2を2~3カ月程度延長するという可能性は無いとは言えないでしょう。

QE2が満了となった場合、それが米国財務省証券の価格形成にどういう影響を与えるかは、じっくり様子を見極める必要があります。