硬派の長期投資シリーズそれでは実際に優れた長期投資の投資家がどうやって銘柄を選んでいるのか考察してみたいと思います。

先ずバリュー投資家の例です。

長期投資のバリュー投資家と言えばウォーレン・バフェットがすぐに思い浮かびます。そこで(バフェットなら、たぶんこうするだろうな)という彼のアプローチを解説します。

なおここに書くことはあくまでも僕の想像であり、長年、彼の持ち株リストを観察した上で出した推論です。


バフェットの発想法
1. 株式公開して間もない企業は、買わない
→すくなくとも5年から10年くらいの上場会社としての歴史を重ねた企業でなければ、景気サイクルを通じてそのビジネス・モデルがどのようにパフォームしたかの検証ができないから。

2. 流行のモノは、買わない
→最近バフェットは「アップルはおれにはわからない」と発言していますが、そこにも彼の投資姿勢が典型的に示されています。バフェットは1回新製品を世に問う毎に、それがヒット作となるかどうか世間から試されるようなビジネスには投資しません。アップルは発表する新製品が相次いで大ヒットしたからこそ「神」のような存在になったわけだけど、そういうことが出来る企業はごく一握りです。

3. アイコニック・ブランドを持つ企業には積極的
→バフェットはアップルは嫌いですが、優良ブランドを持つ企業が全て嫌いというわけではありません。むしろアメリカ人に親しまれている誰からも認知度の高いブランドへは積極的に投資する傾向があります。その例としては自動車保険のガイコー、銀行のウエルズファーゴ、チョコレートのシーズ・キャンディ、飲料のコカコーラなどです。なぜバフェットがブランド好きかといえば、しっかり定着したブランドを持つ企業はそれだけ同業他社より高いマージンで商品を売ることが出来、それは経営の自由度を増すからです。

4. 安い時に買う
→バフェットに限らずバリュー投資家全てにあてはまることですが、バリュー投資に際しての究極の防御(プロテクション)は高値に手を出さないということです。一円でも安く買う。銘柄の仕込みに際しての丁寧さがその投資の成否の少なからぬ部分を決定してしまいます。どんなに良い企業でも最高値で買えば、その投資が失敗に終わるリスクは高まります。元来長期投資家というのは買値にはとてもうるさいもの。ところが「幾ら払うか?」に全く頓着せず「自分は長期投資家だッ」と名乗るおバカがすごく多いです。

5. 値段に対して基準を持つ
→上に関連しますが、「幾らなら安くて、幾ら以上だと割高だ」という自分が支払う値段に対する価値基準をハッキリ持つことが、実はかなりむずかしい部分です。バフェットは本来良いビジネス(=すでにブランドが確立しているなどの理由でフツーに商売していれば競合他社より有利な位置にある企業)が景気サイクルや株式市場における物色の循環などの理由(=つまりマクロ経済的な要因)で自分の堅持する価値基準より安い評価となったとき、買い出動します。だから時間が経てば自ずと景気サイクルや物色の循環が戻ってきて、また以前と同じ評価を取り戻せるというシチュエーションを狙っているわけです。