金曜日の欧米のマーケットは週末特有の弛緩したムードの中、まったりと今週の商いを終えています。

しかしワシントンDCで開かれる国際通貨基金(IMF)の会合に集まった欧州の金融関係者の表情はかなりひきつっています。

その理由は先日、ドイツのショイブレ財務相がメディアに「ギリシャには追加的な措置が必要だ」と語った事が(すわギリシャ国債の債務再編か!)という観測をもたらしたからです。

ワシントンDC入りしている欧州委員会のオリ・レーン(Olli Rehn)経済通貨問題担当委員はこの噂を否定しました。それと同時にドイツに向けて「キミたちすこし発言を慎みたまえ」というシグナルを送りました。

さて、大部分の読者は「債務再編」と言われてもピンと来ないと思います。


ムリもありません。

なぜならブリュッセルの官僚たちはわざと曖昧な表現をつかっているからです。

そこで債務再編を平易な言葉に直せば要するに「ギリシャ国債を保有している投資家はもう償還時に100%の元本の払い戻しを受けることを諦めて下さい」ということを指しているのです。

このように投資家も損の一部を被ることを別の表現では「ヘアカット」といいます。

ギリシャ政府はギリシャ国債が再び売りたたかれているのを見て、慌てていろいろな財政再建計画を語りはじめています。

でも投資家はいつものギリシャのリップ・サービスには一切、耳を貸さないように見えます。

なぜならギリシャの10年債は既に利回り13.34%になっており、これがフツーの会社なら倒産を織り込んだ水準だからです。

ギリシャだけでなく、ポルトガルやスペインの国債の価格も急落中です。

これはギリシャがヘアカットすればいずれポルトガルやスペインもヘアカットする羽目に陥ると市場関係者が読んでいるからです。