昨日米国のナショナル・ベンチャー・キャピタル・アソシエーション(NVCA)が第1四半期のファンディング状況に関するレポートを発表しました。

それによると第1四半期のファンディング(=投資)額は56億ドルでした。

これは去年の第4四半期より+5%でした。

今期の特徴は一件当たりの投資額が5000万ドルを超える大型の案件が14件あり、投資が大型化している点です。

しかしこれは別に褒められる事ではありません。

なぜならそれはベンチャー・キャピタルがリスクの大きいシードならびにアーリーステージの企業への投資を敬遠していることを意味するからです。


そしてリスクが低く、また早く刈り取り出来るレート・ステージの企業への投資を増やしています。

率直に言って「お茶を濁している」わけです。

実際、第1四半期の投資実行額をベンチャーのステージ別で見ると68%がエクスパンションならびにレーター・ステージとなっています。
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シード・ファンディングは僅か2%しか無い点が目をひきます。

これをドットコム・ブーム初期の1996年と比較してみるとその差は歴然です。
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レーター・ステージは僅か10%しかありません。

また投資額全体という点から見ても現在の水準はお寒い限りです。
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最後にどの分野へ投資しているか?という点でも最近のVCは怠けているとしか言いようがありません。

下はごく一部の業種の抜粋であり、クリーンテクノロジー、環境などの比較的最近流行になっている分野は除外してありますが、投資はソフトウエア(=ネット関連)に集中しており、とりわけ半導体技術に対する投資は極端に枯渇している状態です。
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要するにソーシャル系とか環境とかのチャラチャラしたビジネス・アイデアばかりを追いかけまわして、基礎技術に類するタフな案件はパスしている姿が浮かび上がってくるのです。