いよいよアップルのデベロッパー・カンファレンスが開催されます。

これに先立ち同社は既に「当日はiCloudを発表する」ということを明らかにしています。

株式の投資家の立場から今回の発表で期待できることと、逆に期待しない方が良いことは何でしょうか?

先ずアップルがデータセンター戦略を推進するということはクライアント・デバイスのフォームファクターに対するデザインの自由度は今後ますます拡大するということです。

一例でいえばハードディスク・ドライブを止め、全てフラッシュ・メモリーにするなどです。

アップルは伝統的にプロダクト・デザインに大変強いので、サービスの大半をクラウド側へプッシュすることで魅力あるフォームファクターの新製品をどんどん出せるようになるでしょう。

しかしアップルがiCloudを発表したからといってプラットフォームとしてのアップルがよりOpenになるということではありません。いや、その閉鎖性は一層強まると考えた方が良さそうです。

言い直せば個性ある、際立った製品を発想するためにはプラットフォームは閉じていた方が良いのです。

一般論で言えばプラットフォームは閉じていれば閉じているほどその製品やサービスに対する課金はしやすいです。これがマネタイゼーションという面ではアップルが他社の追随を許さないひとつの理由です。
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その他の例としてはFacebookはかなり閉じたプラットフォームですがマネタイゼーションは順調に進んでいます。

次にTwitterはかなりOpenなプラットフォームであり、いまのところマネタイゼーションに苦心しています。

最後にアンドロイドはグーグルが事実上「無料配布」しているので、ここで儲けようとは考えていません。

問題はOpenなプラットフォームは自然、世間への普及が早いということです。だからアンドロイドも物凄いスピードでマーケットシェアを獲得しました。

つまりどんなにアップルが魅力ある製品作りをしても、だからと言ってマーケットシェアがアンドロイドより増えるということは期待薄なのです。

若しそれが起こるとしたなら、アップルはマネタイゼーションを犠牲にする筈です。

このようなトレードオフの関係を投資家は理解しておくべきだと思います。