不気味なヒソヒソ話が飛び交っています。

それはベネズエラのウゴ・チャベス大統領がかなりの重体で、場合によっては余り長く生きられないのではないか?という噂です。

チャベス大統領は6月10日にキューバで骨盤膿瘍の緊急手術をしました。

しかし今日になって7月5日に予定されていた中南米首脳会議が延期されると発表されました。

この首脳会議はチャベス大統領が音頭を取って「中南米カリブ海諸国共同体」を設立するという野心的な構想に向けての話し合いであり、チャベス大統領にとっては是非とも実現させたかった念願の大イベントです。

水曜日にベネズエラ外務省がこの首脳会議の中止を各国に打電したことから、「チャベス大統領の病気は重い」という認識が俄かに広まっているわけです。


ベネズエラは2014年に選挙を控えています。

チャベス大統領はばらまき政策により同国の貧しい人々から熱烈に支持されてるため、当然、この選挙も乗り切ることが出来るし、末永く大統領の座に居座ると考えられてきました。

チャベスはチャビスモ(Chavismo)と呼ばれる個人崇拝的な運動を指導し、法律や健全な経済産業政策を無視した治世を行なってきました。

この結果、ベネズエラは石油という素晴らしい財産があるにもかかわらず経済運営は支離滅裂になっています。

ベネズエラの石油産業は同国のGDPの3割を占め、石油輸出は総輸出の80%を占めています。また石油収入は国庫の歳入の50%を占めています。

ベネズエラの原油埋蔵量は2.11億バレルで世界の確認埋蔵量の15.3%を占めています。これはサウジアラビアの2.64億バレル(19.1%)に次いで世界第2位です。
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しかしベネズエラの石油生産は漸減傾向にあります。
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幸い石油の輸出があるおかげでベネズエラの経常収支は黒字です。
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しかしばらまき政策のおかげでインフレ率は高いです。
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また失業率も高いです。
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石油産業以外の産業が弱いためGDP成長率は原油の市況に大きく左右されます。
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若し「チェベス危篤」というような状態になったら、ベネズエラの軍隊はどう動くかわからない面があります。

同国の官僚機構や政府機関は長年のチャベスの治世の間に「骨抜き」になっているし、強固な民主主義は根付いていません。

これらはすべてひとたび火薬庫に火が付けばベネズエラが炎上しかねない要因です。