最後のスペースシャトル『アトランティス』の打ち上げが日本時間の今夜(9日早朝0時26分)に行われます。
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(出典:NASA)
ライブ映像とカウントダウンはNASAの「STS-135 The Final Mission of the Space Shuttle」のホームページで観ることが出来ます。(画面右上に残り時間の表示があります。なおシャトルの打ち上げは時間変更、延期になることもしばしばあります。)

スペースシャトル・プログラムの終焉は米国の宇宙開発が新しい時代を迎えることを象徴しています。

その新しい時代とはつまり政府主導ではなく民間主導の時代だということです。

米国がスペースシャトルのプログラムをやめるのは、有り体に言えばもうそんなお金が無いからです。

米国は同プログラム開始から累計で2091億ドルを費やしました。現在は一回の打ち上げで約15億ドルの費用がかかります。

スペースシャトルはその構想が練られた時のコスト予想を大幅にオーバーランし、最初からとんでもない「高価な道楽」でした。

そこでブッシュ大統領の時代にスペースシャトル・プログラムを終えることが決断され、今後米国は民間のイニシアチブを導入することにより劇的なコスト削減を実現しようとしているわけです。


これにはいくつかの会社が参画していますが、その中で最も話題を振りまいている会社はスペース・エックス(Space X)だと思います。

同社は既に「ファルコン・ナイン」のローンチを成功裡に終えており、数年後の有人飛行に向けて準備中です。
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(出典:スペース・エックス)
スペース・エックスはペイパルやテスラ・モータースを創業したイーロン・マスクの会社です。

同社は一人当たり一回の打ち上げコスト2000万ドルで地球を回る軌道にまで宇宙飛行士を届けることを目標としています。

同社のこの目標に対してはNASAのアドバイザーは「どんなに安く見積もっても一人当たり9000万ドルから1.5億ドルはかかる」と悲観的な見方をしています。

因みに現在ロシアの「ソユーズ」にアメリカの宇宙飛行士が乗せてもらった場合の「運び賃」は4100万ドル程度です。

従ってスペース・エックスは先ずこの「ソユーズ」のコストを負かす必要があるわけです。