静謐な処です。

夏の暑い日、ニューヨークの喧騒から逃れたいと思ったらブルックリンのグリーンウッド墓地をお勧めします。

Weltspiegel TV: Green-Wood Cemetery from Green-Wood Discovery on Vimeo.



グリーンウッド墓地はGreen-Wood Cemeteryとハイフンを入れて綴ります。地下鉄で行くならRラインで25th Street Stationで降ります。

この墓地は1838年にアメリカで最初の郊外集合墓地として作られました。478エーカーという広大な土地はセントラル・パークの約半分くらいの大きさです。セントラル・パークが出来たのは1857年で、それまではニューヨーク地域には大きな公園がありませんでした。したがって当時はグリーンウッド墓地だけがニューヨーカーの憩いの場だったのです。

グリーンウッド墓地の存在はブルックリンのボヘミアン的界隈で「魔女ストア」を経営する女オーナーから教えてもらいました。そのお店は魔女本や魔法薬(portion)、香水、衣装などを扱うところです。イメージでいえば『ハリー・ポッター』に登場するいろいろな魔法アイテムといったところです。(もっともこの「魔女ストア」が開店したのは『ハリー・ポッター』よりずっと前の話ですけど。)

その「魔女ストア」は三人の女性のトリオが共同出資して作ったささやかなお店で、経営は軌道に乗ってない様子でした。

「あなたの奥さん、どんな人?」

魔女ストアの女経営者にワイフへの結婚記念日のプレゼントを選んでもらいながら、世間話をするうちにお店の経営の話になりました。

「お店を維持するために交代でストリップ・クラブでダンサーやっているの。お客さんのチップを貯めて仕入れに使うのよ。」

僕はそういう苦労話にはすぐグッと来るタイプなので、このお店が好きになりました。

「へえ、魔女のダンサーか。そりゃさぞ妖しい魅力だろうな。」

「どんな男でも魔法で虜にすることが出来るのよ。」

「そうか、それじゃ今度、キミの生贄になりにゆくよ。しかしアレだね。夜は夜で稼いで、昼間は魔女ストアを経営していたら、たいへんだね。」

「そうだ、いいところ教えてあげる。私は仕事に疲れたときはグリーンウッド墓地でピクニックするの。とっても静かよ。」

まあそんな経緯でこの極上のスポットを知ったというわけです。