ブラジルの株式市場はこのところ冴えません。
bvsp

これはブラジル中銀が景気の過熱を抑え、信用バブル発生を未然に防ぐため金融を引き締めていることが原因です。

実際、7月20日にも25bpの利上げがあり、現在の政策金利は12.5%になっています。

ブラジルのGDP成長率はリーマン・ショックの後に一度落ち込みましたが力強くリバウンドしました。
1

最近の動向をみると少し成長は鈍化しています。これは冒頭に述べた金融引き締めの影響です。
2

鉱工業生産指数も少し下向きです。
3

しかし景気はおおむね好調であることには変わりは無く、失業率は歴史的にみれば低い水準です。
4


雇用が確保されている、賃金も伸びているということで消費はしっかりと伸びています。下のグラフはブラジルの小売売上高です。
5

ブラジルはインフレ傾向にあります。下は消費者物価指数です。
6

なおインフレ率と政策金利を比べると政策金利(12.5%)の方が遥かに高く、ブラジル中銀がインフレに対して手をこまねいてきたわけではないことがわかります。

ただ現在ブラジルはワールドカップに向けてスタジアムを建設したり、200万戸の低所得者向け公営住宅を建設したりしているので建設資材や人件費などは高騰しやすい環境にあります。

輸出を見ると少し陰りが見えています。中国のスローダウンの影響かも知れません。これは注意する必要があります。
7

ブラジルの今後の課題としては中国への依存体質から少し脱却する必要があります。それは内需へのシフトを意味します。

またインフレ退治も引き続きしっかりやる必要があるでしょう。

新しく大統領に就任したジウマ・ロウセフのこれまでの采配には機関投資家は不満を持っています。それはロウセフ政権が70年代のようなポピュリスト的な産業政策を復活させているからです。

しかしブラジルにぜんぜん買い材料が無いかといえば、それは違います。

2014年にはワールドカップが開催されるし2016年にはリオデジャネイロ・オリンピックが控えています。
これらの材料はどこかで囃されて相場になるはずです。

ポイントは現在の金融引き締め局面がいつ終焉するかです。金利のピークアウト感が出れば目先筋が介入しやすいセットアップになっていると言えます。