FacebookやTwitterは創作のためのツール(creative tool)ではありません。

いや、むしろ暇つぶしのための道具です。

そういう言い方が気に障るのであれば消費のためのツールと言っても良いでしょう。

暇つぶしや消費のためのツールと言うと何だか蔑んだような印象を与えるといけないので最初に断っておくと、それはそれで素晴らしい事だと僕は思います。

我々はモノを買ったり、娯楽を楽しむ際、家族や仲間と連れ立って消費行動を起こすことが極めて多いからです。また周りの人の意見や行動に少なからず影響を受けます。

たとえば先日、上の息子と『The Trip』という映画を観に行こうという話になりました。するとワイフが「わたしもその映画、観たい」と言いだしました。4人家族のうち3人が同じ映画を観に行くのであれば、下の息子にも声をかけないわけにはゆきません。

結局、家族全員でその映画を観ることになったのです。


別の例で、イタリア料理を家でクッキングするとき、ワイフが「イタリア料理のレシピはやっぱりジョンに聞くのが一番よね」と言いました。ジョンはワイフの大学時代の友人でいまワシントンDCの郊外で大学教授をしているイタリア人です。そこでジョンにレシピを問い合わせたわけですが、「私もジョンのレシピを試したい」という模倣者が沢山出ました。

このように消費や娯楽そのものが極めてソーシャルな性格を持つ行動なのです。だからソーシャル・メディアと企業のブランディング活動とは極めて相性が良いのです。

それでは人間はキーボードの無いスマートフォンやタブレットだけで効率良く仕事を次々こなすことが出来るでしょうか?

その答えはNOです。

なぜならキーボードの無いデバイスは情報の消費(consumption)のためのツールであり、創作のためにはやっぱりキーボードのある生産性ツール(productivity tool)が必要になるからです。

あなたはiPhoneやiPadなどで過ごす時間が多いですか?それともキーボードのあるコンピュータの前で過ごす時間の方が長いですか?

若しあなたが前者なら、あなたは「情報消費型」のライフスタイルであり、貴族のような人でしょうね。

若しあなたが後者なら、あなたは「情報生産者」のライフスタイルであり、これには「IT土方」のような労働者も含まれます。

FacebookやTwitterでは過去の記事をインデックス化し、タグ化する機能は重視されていません。それはこれらのサービスが「情報を整理する」という視点から考案されたサイトでは無いからです。

「シェアする」という機能に力点が置かれているという点でそれらのサイトは宣伝的であり、刹那的なのです。

だからじっくり物事を考えるのにはどちらも向きません。