皆さんは一大決心をして英語の古典にチャレンジした経験はありますか?
「チャレンジしたけど途中で投げ出してしまった」という人も多いと思います。
そういう僕もその口です。
僕が社会人になりたての頃、外国帰りの上司同士の会話を横で聞いていたら、こんなやりとりがありました。
「むこうではせめてシェークスピアくらい読んでないと教養があるとはみなされないよね。」
「うん、そうだそうだ。スコット・フィッツジェラルドやアーネスト・ヘミングウェイ程度では教養のうちには入らない。」
「しかしシェークスピアはむずかしいな。」
この会話に登場する2人の上司はどちらもテキサス大学オースチン校の出身で、その頃の僕から見れば「雲の上の人」くらい英語が上手かったです。
そんな上司にもやっぱりシェークスピアはむずかしいんだなという事がわかってチョッと安心した記憶があります。
そもそも古典を読破するということは重要なのでしょうか?
ハッキリ言ってシェークスピアを原書で読んでなくても日常のビジネスで困ることはありません。
但し後年、自分の地位が高くなって大企業のCEOクラスの人とビジネスで日常的に接し始めるようになると自分に教養が欠けていることで恥をかく場面が沢山出てきます。
世の中にはそういう教養や格式を殊更重視する排他的な世界が未だに厳然と存在するのです。
例えばユーロボンドや敵対的買収を発明してロンドンのシティに近代的なインベストメント・バンキングを持ちこんだシグムンド・ウォーバーグという人がいます。
彼はインベストメント・バンカーを採用するときにMBAやCFAなどの実学を学んだ学生を採ることを嫌い、文学とか芸術とかを専攻した学生を優先的に採りました。
「ファイナンスなんて、後から簡単に学ぶことが出来る。でも教養は会社で仕込むことはできない。バンカーに必要なのは人間力だ」
それがウォーバーグの考え方だったのです。
いまの僕は50歳を超えて2人の息子たちが実際にアメリカの教育システムの中で育ってゆく過程を垣間見る機会に恵まれました。
そこで痛感する事はアメリカやイギリスは徹底した格差社会だという事です。
それは単にお金持ちかそうでないか?という問題にとどまらず、本人の受ける教育の内容や教養などにもキョーレツに反映されるということです。
とりわけ「教養の格差」はカネで買えないものだけに外国人にとっては大きな壁になります。
それではどうすればこの壁を乗り越えることが出来るのでしょうか?
そのひとつの方法は古典に親しむという事です。残念ながらこれには近道はありません。
それを示すひとつのエピソードを紹介します。
中国の温家宝国務院総理が最近、ストラトフォード・アポン・エイボンを訪れた際、シェークスピアの生家を訪れました。欧米人はマスコミの報道で温家宝が熱心な「シェークスピア・ヲタ」だという事を今回、初めて知りました。
彼は「シェークスピアは1回読んだだけではわからない。10回読んでもやっぱりわからない。100回くらい読んで、ようやくわかる」と語り、「うんうん、その通り」と周りの人を納得させたのです。
「チャレンジしたけど途中で投げ出してしまった」という人も多いと思います。
そういう僕もその口です。
僕が社会人になりたての頃、外国帰りの上司同士の会話を横で聞いていたら、こんなやりとりがありました。
「むこうではせめてシェークスピアくらい読んでないと教養があるとはみなされないよね。」
「うん、そうだそうだ。スコット・フィッツジェラルドやアーネスト・ヘミングウェイ程度では教養のうちには入らない。」
「しかしシェークスピアはむずかしいな。」
この会話に登場する2人の上司はどちらもテキサス大学オースチン校の出身で、その頃の僕から見れば「雲の上の人」くらい英語が上手かったです。
そんな上司にもやっぱりシェークスピアはむずかしいんだなという事がわかってチョッと安心した記憶があります。
そもそも古典を読破するということは重要なのでしょうか?
ハッキリ言ってシェークスピアを原書で読んでなくても日常のビジネスで困ることはありません。
但し後年、自分の地位が高くなって大企業のCEOクラスの人とビジネスで日常的に接し始めるようになると自分に教養が欠けていることで恥をかく場面が沢山出てきます。
世の中にはそういう教養や格式を殊更重視する排他的な世界が未だに厳然と存在するのです。
例えばユーロボンドや敵対的買収を発明してロンドンのシティに近代的なインベストメント・バンキングを持ちこんだシグムンド・ウォーバーグという人がいます。
彼はインベストメント・バンカーを採用するときにMBAやCFAなどの実学を学んだ学生を採ることを嫌い、文学とか芸術とかを専攻した学生を優先的に採りました。
「ファイナンスなんて、後から簡単に学ぶことが出来る。でも教養は会社で仕込むことはできない。バンカーに必要なのは人間力だ」
それがウォーバーグの考え方だったのです。
いまの僕は50歳を超えて2人の息子たちが実際にアメリカの教育システムの中で育ってゆく過程を垣間見る機会に恵まれました。
そこで痛感する事はアメリカやイギリスは徹底した格差社会だという事です。
それは単にお金持ちかそうでないか?という問題にとどまらず、本人の受ける教育の内容や教養などにもキョーレツに反映されるということです。
とりわけ「教養の格差」はカネで買えないものだけに外国人にとっては大きな壁になります。
それではどうすればこの壁を乗り越えることが出来るのでしょうか?
そのひとつの方法は古典に親しむという事です。残念ながらこれには近道はありません。
それを示すひとつのエピソードを紹介します。
中国の温家宝国務院総理が最近、ストラトフォード・アポン・エイボンを訪れた際、シェークスピアの生家を訪れました。欧米人はマスコミの報道で温家宝が熱心な「シェークスピア・ヲタ」だという事を今回、初めて知りました。
彼は「シェークスピアは1回読んだだけではわからない。10回読んでもやっぱりわからない。100回くらい読んで、ようやくわかる」と語り、「うんうん、その通り」と周りの人を納得させたのです。
そのくらいシェークスピアは奥が深いし、難しいわけです。
だから一足飛びにシェークスピアにチャレンジするのはチョッときついかなと思います。
そこでもう少し最近の古典から手始めにとりかかった方が良いと思います。
ただいきなり原書からだとヤッパリ挫折するリスクが極めて高いです。
そこで(たぶん邪道だと思うけど)僕のとっておきの攻略法をお教えします。
それは先ず自分がチャレンジしてみようかな?と思う古典の映画やテレビドラマ化されたものがあるかどうかをYouTubeなどで調べることです。
そして一通り映画を観てしまうのです。
そしてその映画を楽しく鑑賞し、時代背景などに興味が湧き、さらに登場する主人公たちに感情移入が出来るような作品に巡り合えれば、その時点で原書に挑戦すれば良いのです。
ある程度話の筋がわかっているということは知らない単語が沢山出てきてあちこちで躓きそうになる局面で投げ出してしまうのを防いでくれます。
それでも膨大な英語を読むのは億劫だという人には朗読された本のCD(オーディオ・ブック)をお勧めします。
日本ではなかなか英語の本のCDなどは手に入らないと思います。
そこでAudible.com(オーディブル・ドットコム)というサイトをお勧めします。この会社はアマゾン・ドットコムの子会社です。
順番としては先ず皆さんが日頃アマゾンで買い物する際に使うamazon.co.jpではなく、amazon.com(=アメリカのサイト)に口座を開くのが良いでしょう。その後でAudible.comにアカウントを開くわけです。そうする理由はAudible.comにアカウントを開く際、Amazon.comのIDを要求されるからです。
オーディオ・ブックの多くは24ドルくらいの価格設定で、普通の本よりチョッと高いです。
でも最初の30日はフリー・トライアル(試用)期間があり、無料で本を一冊ダウンロードすることが出来ます。
因みにアメリカの子供達は『ハリー・ポッター』などのオーディオ・ブックを小さい時に何十回も聴いて耳から英語を覚えます。ウチの子供達もそうやって言葉を覚えました。
だから寝る時にオーディオ・ブックを聴きながら就寝しても良いし、通勤電車の中でオーディオ・ブックを聴くのも良いでしょう。
僕の場合、オーディブル・ドットコムで朗読を聴きながらアマゾン・ドットコムのキンドルで原書の文章を追いかけるという読み方をします。
アマゾンのキンドルのデバイスは日本ではあまり売られていないと思いますが、ハードウェアが無くてもキンドルのソフトウエアはPCに無料でダウンロードすることが出来ます。
さらに良い事に多くの古典は著作権が確立する前に書かれたものですのでダウンロードが無料だという点です。
だから一足飛びにシェークスピアにチャレンジするのはチョッときついかなと思います。
そこでもう少し最近の古典から手始めにとりかかった方が良いと思います。
ただいきなり原書からだとヤッパリ挫折するリスクが極めて高いです。
そこで(たぶん邪道だと思うけど)僕のとっておきの攻略法をお教えします。
それは先ず自分がチャレンジしてみようかな?と思う古典の映画やテレビドラマ化されたものがあるかどうかをYouTubeなどで調べることです。
そして一通り映画を観てしまうのです。
そしてその映画を楽しく鑑賞し、時代背景などに興味が湧き、さらに登場する主人公たちに感情移入が出来るような作品に巡り合えれば、その時点で原書に挑戦すれば良いのです。
ある程度話の筋がわかっているということは知らない単語が沢山出てきてあちこちで躓きそうになる局面で投げ出してしまうのを防いでくれます。
それでも膨大な英語を読むのは億劫だという人には朗読された本のCD(オーディオ・ブック)をお勧めします。
日本ではなかなか英語の本のCDなどは手に入らないと思います。
そこでAudible.com(オーディブル・ドットコム)というサイトをお勧めします。この会社はアマゾン・ドットコムの子会社です。
順番としては先ず皆さんが日頃アマゾンで買い物する際に使うamazon.co.jpではなく、amazon.com(=アメリカのサイト)に口座を開くのが良いでしょう。その後でAudible.comにアカウントを開くわけです。そうする理由はAudible.comにアカウントを開く際、Amazon.comのIDを要求されるからです。
オーディオ・ブックの多くは24ドルくらいの価格設定で、普通の本よりチョッと高いです。
でも最初の30日はフリー・トライアル(試用)期間があり、無料で本を一冊ダウンロードすることが出来ます。
因みにアメリカの子供達は『ハリー・ポッター』などのオーディオ・ブックを小さい時に何十回も聴いて耳から英語を覚えます。ウチの子供達もそうやって言葉を覚えました。
だから寝る時にオーディオ・ブックを聴きながら就寝しても良いし、通勤電車の中でオーディオ・ブックを聴くのも良いでしょう。
僕の場合、オーディブル・ドットコムで朗読を聴きながらアマゾン・ドットコムのキンドルで原書の文章を追いかけるという読み方をします。
アマゾンのキンドルのデバイスは日本ではあまり売られていないと思いますが、ハードウェアが無くてもキンドルのソフトウエアはPCに無料でダウンロードすることが出来ます。
さらに良い事に多くの古典は著作権が確立する前に書かれたものですのでダウンロードが無料だという点です。