Twitter上で佐々木俊尚氏のツイートが何度もRTされていたのでチラッと内容を見たらどうやら彼が:

なんでも「政治が悪い」と政治のせいにしても何も残らない
グローバライゼーションや情報社会の格差の存在は認めないわけにはゆかない
平等社会を夢想することは「ないものねだり」だ
もっと当事者としての意識を持とう


という趣旨の一連の発言(上の引用はあくまでも僕が彼の一連のツイートを斜め読みしたときの印象であり一語一語そのままではありません)をしたところ、それをネガティブに受け取った人々からのリアクションがあり、それが炎上につながったようです。

僕は彼の主張はマトモだと思います。

いや、こんなことは別に佐々木氏に指摘されるまでもなく過去に歴史上何度も繰り返されてきた常識だと思います。


Market Hackではテクノロジーやグローバライゼーションが我々個人の生き方にどういうネガティブなインパクトを与えるか折に触れて紹介してきました。

インターネットの普及は当初の蜜月期を過ぎて今は社会パラダイムの変化、そして社会の軋轢を生む局面へと進もうとしています

新しいパラダイムに順応出来ない人間はどんどん振り落とされてゆきます。

イノベーションは我々の国民生活に新しい利便性をもたらす半面、容赦ない淘汰を強います。それについても以前、「1855年のマンチェスター」というエントリーで紹介しました。

当時のマンチェスターは現代のシリコンバレーと同様、産業革命の成果を最大限に体現した、世界最先端の町でした。しかしそこに展開していたのは下のBBCドラマ『North & South』に見られるような(9:00分あたりからのシーンを見て下さい)恐ろしい情景だったのです。

I wish I could tell you readers how lonely I am.
How cold and harsh it is here.
Everywhere there is conflict and unkindness.
I think the god has forsaken this place.
I believe I have seen Hell.
It’s white.
It’s snow white.
読者よ、わたしがどんなに孤独かわかってほしいです。
そして此処がどんなに冷たく過酷な場所かということも。
どちらを向いてもここにあるのは争いと不親切です。
神はこの場所を見捨てたのだと思います。
私は地獄をこの目で見たとおもいました。
地獄の色は白です。
新雪のような純白です。

当時のマンチェスターでは急激な産業の発展が起こるとともに巨大な資本の蓄積が起こりました。
また産業資本や市場開拓や原料調達の面で本格的なグローバライゼーションが起きたのも当時が最初です。
その一方で製糸工場に雇われる工員は低賃金で過酷な労働を強いられたのです。

これをこんにちの日本に置き換えれば、たとえば「IT土方」と呼ばれる人たちは明らかに当時のマンチェスターの工場労働者と同じ境遇にあると言えます。

もちろん、我々はそんな事はじゅうぶん自覚しています。だから自分達の事を「社畜」と呼ぶわけです。