オペレーション・ツイスト(Operation Twist)という言葉を最近しばしば耳にするようになりました。

これは連邦準備制度理事会(FRB)の講じる景気支援のための非伝統的な対策のひとつです。

FRBは量的緩和政策により市場から国債を買い入れました。

その既に在庫になっている国債のうち、短期の国債を一部処分し、長期の国債に乗り換えることをオペレーション・ツイストと呼びます

これだと短期債を処分し同量だけ長期債に乗り換えるわけですからFRBのバランスシートの大きさ自体は一定です。だから「新しく国債を買い増しするのではない」と主張できます。

しかし短期債を売って長期債を買えば長期債の金利をさらに押し下げる効果が期待できます。
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実際、最近の長期債の価格はこのオペレーション・ツイストに先回りする格好で債券の投資家がポジションをこしらえはじめた結果、ラリーしたと説明する市場関係者も居ます。

普通、量的緩和政策で中央銀行が自国の国債を買い入れる場合、短期債を優先して買いたいというキモチが働きます。

その理由は若し将来景気が良くなって量的緩和政策を終わらせる必要が出た場合、短期債を中心に購入している方がマーケットを崩さずに「足抜き」がしやすいです。

短期債はしっかり抱いてさえ居れば償還期日が来たときに自動的にキャッシュになります。だから市場に対して「売り返す」必要が無いのです。折角、債券を市場から吸い上げて金利を低くすることに成功しても、反対売買の際に価格を崩せば努力は水泡に帰します。

つまりオペレーション・ツイストは「長期に渡ってこれまでに済ませた量的緩和政策を翻す意図は無い」というひとつの意思表示だと捉える事ができるでしょう。