ウォールストリート・ジャーナルによると不正取引スキャンダルに揺れるUBSが大手ヘッドハンティング会社、エゴンゼンダーを通じて元JPモルガンの投資銀行部門共同ヘッドを務めていたビル・ウィンタースに接触しているそうです。
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ビル・ウィンタースはサブプライム問題が深刻化する前にいちはやく「インチキな紙切れのビジネスから手を引け」と全社に指示しました。

JPモルガンがリーマンショックを無傷で乗り切れたのはブラックスワン・イベントの出現を卓越したリスク感覚で予見したビル・ウィンタースによるところが大きいです。

しかしJPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは2009年にビル・ウィンタースを突然切ります。

ジェイミー・ダイモンが降格人事を電話でビル・ウィンタースに通告したのは彼が48歳の誕生日を祝っている最中だったそうです。



この血も涙も無いトップ人事は「ルイ太陽王」というあだ名を持つジェイミー・ダイモンらしい決断です。

この解任劇に昔、シティグループでサンディー・ワイルと、その愛弟子だったジェイミー・ダイモンとの間で起こった確執を想起したウォール街関係者も多かったのではないでしょうか。

ジェイミー・ダイモンはもともとサンディーの右腕としてシティグループの黄金時代を作った男ですが、その後、サンディー・ワイルとの折り合いが悪くなり、バンクワンに転出します。そしてバンクワンがJPモルガン・チェースと合併して、ウォール街に返り咲いたのです。

今回、ビル・ウィンタースがUBSのCEOのポストを引受けるかどうかは今の時点ではわかりませんが、若し彼がUBSのCEOとして投資銀行界に戻ってくれば、JPモルガンのジェイミー・ダイモンとの間でシェイクスピア劇を地で行くような復讐戦になると思います。

面白い展開が期待できそうです。