未だ年末の話をするのはちょっと早いかもしれませんが、これから年末にかけての経済統計で重要性を増すと思われるのが小売売上高のパフォーマンスです。

なぜならアメリカの経済の70%は消費に関連しており、しかもその少なからぬ部分が所謂、クリスマス商戦期間に発生するからです。

クリスマス商戦期間とは次のように定義されます:

始まり=感謝祭(Thanksgiving Day)11月24日(木)の翌日→この金曜日をBlack Fridayと呼びます。
終わり=クリスマスイヴ(Christmas Eve)12月24日(土)


今年のクリスマス商戦の見通しに関しては先週の木曜日に全米小売業協会(NRF)が「今年は前年比+2.8%になるだろう」という予想を出しています。

その予想は国際ショッピングセンター・カウンシルの出している予想とほぼ一致します。
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しかし「今年のクリスマス商戦はそんなに甘くない」という意見もあります。


そのひとつのインディケーターが全米最大のコンテナ港であるロスアンゼルス港とそれに隣接するロングビーチ港(扱い高で全米第2位)の8月のコンテナ到着数のデータです。

これによるとロスアンゼルス港のコンテナ到着数は37.6万TEU(=20フィートのコンテナに換算してユニット数で表示したもの)と去年より-5.75%でした。ロングビーチ港に至っては26.7万TEUで-14.2%でした。(下のグラフは両港の合計)
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8月にアメリカ西海岸に到着したコンテナがアジアから出港したのはユーロ危機や米国債務上限引き上げ問題が噴出した7月より前ですから、9月以降の数字もひどいことになる危険性があるわけです。

その反面、アップルのiPhone4Sの予約注文はすこぶる好調だと言われますし、アマゾンの『キンドル・ファイアー』などの新製品もそれなりによく売れると思われます。

これらの事から今年のクリスマス商戦はごく一握りの、魅力あるデジタル・デバイスを持った企業だけが一人勝ちする「デジタル・クリスマス」になるのではないか?という声が上がっています。