ウォールストリート・ジャーナルが米国のベンチャー企業へのベンチャー資金の供給が急速に細っていると報じています。

それによると起業を志すアントレプレナーはどんどん増えているにもかかわらず肝心のファンディングの方は急に枯れてきているとのこと。

記事中引用されたエンジェリスト(AngeList)のナヴァル・ラヴィカンによると「平均的なシード・ステージのスタートアップのバリュエーションは年初は600から800万ドルだったのが、現在は300から500万ドルへと値下がりしている」そうです。

しかも状況は刻々と悪化しています。

その結果、ベンチャー企業のサバイバル比率は急低下しています。

「Burn rate(事業資金の燃焼速度)」という昔なつかしい用語も最近急速に耳にするようになりました。

このところとりわけソーシャルやモバイル系で余りにも安直で「Me too」式の起業が多く見られ過ぎたことも「墜落」するスタートアップが続出する一因を作っています。


また今回のサイクルではごく一握りの会社しか株式公開までたどり着いていないのでベンチャー・キャピタルの投資資金の回収は進捗していません。

しかも年金などからVCに対するニュー・マネーの割り振りは増えてませんからベンチャー・キャピタルが新規投資する運用資金そのものが払底しているわけです。

もちろんこの状況の片棒を担いでいるのはFacebookやTwitterに代表される、「行かず後家化した」リーダー企業です。

GrouponのようにチョッとしたIPOのタイミングを逃したばっかりに全ての歯車が狂い始め、日に日に株式公開が遠ざかっている企業もあります。

もちろん悪いのはここに書いたようなリーダー企業ばかりではありません。シリコンバレーのIPOを手掛けるモルスタやゴールドマンなどの投資銀行の仕事の手際の悪さも目を覆わんばかりです。

まあ、今、シリコンバレーで起きている事はいろんな意味でAmateur Hourの域を出ていないということ。

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