ウォルト・ディズニー(ティッカー:DIS)は時価総額ベースで世界最大の総合エンターティメント企業です。

同社の売上構成は下のパイチャートのようになっています。
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メディアネットワークの中にはABC放送、スポーツ・チャンネルのESPNが含まれます。

テーマパークにはディズニーランド、ディズニーワールド、マジック・キングダム、エピコットなどが含まれます。

映画部門(スタジオ・エンターティメント)はディズニーの他にピクサー、マーベルを傘下に持っています。

従来、映画のビジネスは劇場公開とホーム・ビデオ、TVがそれぞれ独立に運営されていました。

しかし最近はhulu、Netflix、iTunes、redbox、Facebook上でのストリーミングなど新しい配給経路が登場しています。

このため劇場公開からホーム・ビデオでのリリース、そしてTVへの配給という従来のリリース・ウインドウ(=商機)に変化が生じました。

従来のDVDの売り切りのビジネスはこれを受けて市場規模が縮小しています。

その代わりiPadに代表される新しいデバイスの登場で、いつでも、どこでも消費者が好きな時にコンテンツを消費できるようにするという新しいビジネス・チャンスが生まれたことも事実です。

消費者の関心に応じてカスタマイゼーションを進める他、簡単にコンテンツを購入できるための様々な工夫が欠かせません。

ディズニーは当面、そうした事に特別に注意を払いながら経営戦略を決めてゆく考えです。

また先行投資に際してはディズニー固有のコンテンツをいろいろな切り口からマネタイズする戦略に力を入れています。

この手法をディズニーではフランチャイズ戦略と呼んでおり、具体的には『アリス・イン・ワンダーランド』、や『パイレーツ・オブ・カリビアン』のように後にテーマパーク化やマーチャンダイジングの機会があるようなコンテンツを優先し、重点的に先行投資する戦略です。
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例えば『アリス・イン・ワンダーランド』の売上内訳は次のグラフのようになっています。
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そうやって確立したキャラクターから長期に渡ってリピート売上を得るのが同社の狙いです。

下は主なキャラクター別のグローバル売上高です。(バービーだけが非ディズニーのキャラクターです。)
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『パイレーツ』のように一度フランチャイズが完成すると続編を次々に出すことによって何年もリピート売上が期待できます。

現在の同社の課題としてはそろそろ古くなってきた『パイレーツ』のフランチャイズに続くものを出すことです。

このためディズニーは『パイレーツ』シリーズで確実に観客を動員できるタレントとしての地位を確立したジョニー・デップを引き続き起用し、『ローン・レンジャー』という大型予算の新作を撮ることを決めました。

バリューラインによるディズニーのEPSおよび一株当りキャッシュフローの予想は次のようになっています。
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