リビアのシルトに潜伏していた独裁者、カダフィ大佐が今日捕えられ、その後処刑されました。

血まみれのカダフィ大佐の凄惨な映像がいろいろなメディアを通じて流されています。

これで43年に及んだカダフィ大佐の奇行に満ちた独裁がついに終焉したことになります。

現在、リビアでは臨時評議会が政治を切り盛りしていますが、今後、ベンガジなどこれまで臨時評議会に含まれていなかった地域からの代表も含め、政府としての体裁を整えてゆく必要があります。

そして究極的には新憲法を制定する必要があります。

その際、親カダフィ派をどう扱うかなどの問題も残っています。

いまのところ政治的空白が存在し、いろいろな派閥が勢力伸長を画策しています。



若し新政権への移行が難航した場合には新たな内戦が始まる可能性もあります。

さて、カダフィ大佐死亡のニュースが原油市場に与える影響ですが、リビアは内戦が始まる前は160万バレル/日の原油を生産していました。

同国の原油はとりわけ硫黄分が少なく、軽いことで有名です。

主な仕向け先はイタリア、フランスなどでした。

リビアで最初に革命が勃発したときはこの良質な石油の供給が途絶えたため、ブレント(=欧州の原油の指標銘柄)がプレミアムで取引されるという現象が起きました。

リビアの石油生産施設は内戦中も完全に停止することはなく、ある程度のキャパシティが維持されてきました。現在は40万バレル/日程度を生産しています。

石油生産施設が致命的なダメージを受けていないため、これを内戦前の水準に戻すことは比較的容易です。

その意味では今後リビアが増産することはブレント価格にある程度のダウンサイド・プレッシャーを与えると考えるのが自然でしょう。

今日の原油市場は小動きでした。